【2024年最新】中国の代表ゲーム会社の人気ゲームや就職するためのポイントを解説!


2024年5月21日

近年は「原神」や「アズールレーン」など、中国のゲーム会社が開発・運営しているゲームが人気を獲得する光景も一般化してきました。そのため、「中国のゲーム会社の動向を知りたい」、「中国のゲーム会社は働き先として候補になるかを検討したい」と思う人も増えているでしょう。

 

そこでこのコラムでは、中国のゲーム業界の市場規模や動向を解説したうえで、中国発の人気ゲームや中国の代表的ゲーム会社も紹介します。また、中国のゲーム会社に就職・転職するために必要なスキルや面接対策などにも言及しますので、中国系のゲーム会社に興味がある人はぜひ最後まで読んで参考にしてください。

 

中国のゲーム会社について

この項目では、中国のゲーム業界の市場の概況や、中国のゲーム会社が開発・リリースした代表的ゲーム、中国を代表するゲーム会社などを解説します。

 

中国におけるゲーム市場概況

インドの市場調査組織Mordor Intelligence(モルドール インテリジェンス)が2023年に提出した報告によると、中国のゲーム市場は2024年に661億3,000万ドルになると予測されています。また、年平均成長率7.63%で伸び続け、2029年には955億1,000万ドルまで成長する、という数値も出されています。

 

ゲーム業界の認識では、中国は収益性が高い市場として知られており、世界のゲーム会社が中国市場に着目しています。

 

中国発ゲーム会社が作る国内人気の高いゲーム例

この項目では、中国発のゲームで日本国内でも高い人気を獲得しているゲームを紹介します。

 

・原神…「原神」は2020年にmiHoYoからリリースされたオープンワールドアクションRPGです。グラフィックの美しさやキャラクターデザインの秀逸さ、ストーリーの面白さなどで多くのファンを獲得しています。

 

・アークナイツ…「アークナイツ」はYostarが2019年にリリースした戦略タワーディフェンスゲームです。ストーリーの重厚さやキャラクターの魅力の高さ、キャラクターの配置で勝敗が決まる戦略性の面白さなどで多くのファンを獲得しています。

 

・放置少女~百花繚乱の萌姫たち~…2017年3月にC4 gamesからリリース(2024年現在の運営はC4Connect)された放置系RPGです。三国志の世界観をベースにしたゲームですが、美少女育成要素もあり、美麗なキャラクターデザインが魅力的です。

 

・アズールレーン…「アズールレーン」はYostarが2017年にリリースした美少女艦船シューティングRPGです。艦船を擬人化・美少女化している点で共通性がある「艦隊これくしょん-艦これ-」と比較されがちですが、シミュレーション要素が強い「艦これ」に対して、「アズールレーンは」シューティング要素が強いので、実際のプレイスタイルはかなり異なります。

 

代表的な中国発のゲーム会社

この項目では、中国の代表的なゲーム会社の名称や事業内容、代表作と公式HPのURLを紹介します。

 

C4games

事業内容:ソーシャルゲームの開発、運営

代表作:放置少女~百花繚乱の萌姫たち~、紅警OL

HPURL:http://www.c4connect.co.jp/about/

miHoYo

事業内容:ゲームの企画・開発・運営

代表作:崩壊学園、崩壊3rd、原神

HPURL:http://corp.mihoyo.co.jp/aboutus/

Tencent

事業内容:VASサービス(オンラインゲーム含む)、オンライン広告サービス、フィンテック、ビジネスサービス

代表作:白夜極光、聖闘士星矢ライジングコスモ、神獣伝説

HPURL:https://www.tencent.com/en-us/

NetEase Games

事業内容:NetEaseのゲーム事業部門であり、ビデオゲームIPを提供するパブリッシャーおよびデベロッパー

代表作:荒野行動、デッドバイデイライト・モバイル、ONCE HUMAN

HPURL:https://www.neteasegames.com/jp/

37GAMES

事業内容:モバイルゲーム、ブラウザゲームの研究開発および運営、映画、音楽、アニメ、VR等の娯楽事業

代表作:日替わり内室、レジェンドオブリング、地下異聞録

HPURL:https://jp.37games.com/

Lilith Games

事業内容:モバイルゲームの開発

代表作:アート・オブ・コンクエスト、ソウルクラッシュ、AFKアリーナ

HPURL:https://www.lilith.com/?locale=en-US

YOSTAR

事業内容:ゲームの運営・開発、アニメーション製作、投資支援

代表作:アズールレーン、ブルーアーカイブ、アークナイツ

HPURL:https://www.yostar.co.jp/

Happy Elements

事業内容:モバイル向けゲームアプリの開発・運営

代表作:あんさんぶるスターズ!!、エリオスライジングヒーローズ、ブレイブソード×ブレイズソウル

HPURL:https://www.happyelements.co.jp/

 

 

中国ゲーム会社が日本へ進出する理由

近年中国のゲーム会社が日本に多く進出しているのは、複数の理由があるからです。まず地理的に近いことや、漢字を使用する点で言語の共通性があること、文化の共通性があることなどがあげられます。また国同士として経済交流が盛んになっていることや、日本を市場とすることで国内の強豪と競わなくて済むことなども日本進出の理由です。

 

さらに、中国国内でゲームに対するさまざまな規制があることも、中国のゲーム会社が海外進出する大きな理由となっていますが、この点は次項で詳しく記載します。

 

中国ゲーム会社の現状と市場予測

ここでは中国のゲーム市場の現状と未来予測を解説し、中国国内の規制への対応や新規ユーザーの取り込み方なども説明します。

 

中国内の厳しい規制の現状で海外へ進出

2020年前後、新型コロナウイルス感染拡大に起因して世界中で自宅待機する、いわゆる「巣ごもり需要」が発生し、多くの人のゲームプレイ時間が急激に増加しました。

 

この現象は多くの国のゲーム会社に売上や利益の増額をもたらし、欧米や日本のゲーム業界では好機として捉えられました。しかし中国では、この現象がゲーム業界に大きな逆風となっています。国民の多くがゲームをプレイする時間が増えたことで、中国政府は若者のゲーム中毒や学力低下を懸念して、さまざまな規制を始めたのです。

 

例えば18歳未満には月ごとのゲーム利用限度額が28~57ドルに制限されましたし、ゲームの内容に関しても猟奇的な内容や、「史実の歪曲」、男性らしくないふるまいを描くことなども規制されました。これに伴って新作ゲームのリリース制限も横行したため、ゲーム開発やプレイの自由度が著しく低下したのです。

 

さらに政府が未成年者にプレイ時間の制限をかけるなどした結果、多くのゲーム会社で収入の激減や業績の悪化が起こり、倒産する会社も多数出ました。この事態を受けて、中国国内のゲーム市場で勝負をするのは難しいと考えた中国のゲーム会社は、日本をはじめとする海外への進出に大きく舵を切ったのです。

 

モバイルゲーム市場の拡大

市場調査組織Mordor Intelligenceの報告によると、2024年の中国のゲーム市場は661億3,000万ドルと予測されており、2029年には955億1,000万ドルまでの成長が見込まれています(年平均成長率7.63%)。

 

ちなみに2022年のデータではありますが、角川アスキー総合研究所が出した「ファミ通ゲーム白書」によれば、日本国内のゲーム市場規模は2兆316億円で、1ドル155円で換算すると約15億ドルですから、中国の2024年の市場は日本の2022年のゲーム市場の約44倍にも相当します。この数値を見るだけで、中国の市場がいかにインパクトをもつかが想像できるでしょう。

 

中国では近年ネットワーク環境の整備やクラウド環境の普及などもあって、特にモバイルゲーム市場の追い風となっています。ほかにも、プレイヤーは武漢(中国で人口6番目の都市)や成都(中国で人口9番目の都市)などに集中していること、世界のモバイルパブリッシャートップ100の総収入の38.3%を中国企業が占めていることなども報告されています。

 

ライトバージョンゲームで新規ユーザーを取り込む

中国ではまだまだスペックの低い携帯電話が多数利用されている実情があります。このため、グラフィックや動作のなめらかさなどにこだわったゲームは、リリースされてもプレイできない人が少なからず存在します。

 

そんな状況下であってもゲームをプレイできるように、ライトバージョンのゲームをリリースして、ユーザーのすそ野を広げる取り組みが行われています。

 

中国ゲーム会社への就職で有利になるスキルや条件は?

ここからは、中国のゲーム会社に就職・転職する際に有利になるスキルや条件を記載します。

 

コミュニケーション能力と語学力

ここでは、特にコミュニケーション能力や語学力に関連する点に言及します。言語についてはこのコラム内の「中国ゲーム会社への就活のポイント」の「語学力を磨いておく」の項目で詳しく記載しますが、中国の企業に転職する以上、最低限のコミュニケーションが中国語でできることは必須と考えてください。

 

自己研鑽

パーソル総合研究所が、日本を含むアジア太平洋諸国に欧米をプラスした18ヶ国に行った「グローバル就業実態・成長意識調査」によると、日本人は自分の成長を目的として学習や自己啓発を行う率が圧倒的に低く、残念ながら世界的に見て自己研鑽しない習慣が根付いていることが明確になりました。

 

そのため、日本人に囲まれて暮らしているとあまり感じないかもしれませんが、海外企業に勤めるのであれば意識的に自己研鑽しないと平均的なスキルを維持することも難しい可能性があります。

 

ゲーム業界で実績と豊富な知識

ゲーム業界で働いた実績や業務に役立つ知識があると就職・転職は有利です。そのため、転職活動をする際は、自分の経験や知識、スキルなどをまず整理して、アピールできる点はしっかり強調しましょう。

 

また、就業に向けてもし足りないスキルがあるのなら、意識的に補強することをおすすめします。

 

国内外ゲーム業界の動向と今後の市場性を読み取る力

どの職種でも市場の動向を読み取る力をもつことは重要ですが、特にプランナーを目指す人は、このスキルを身につけるように心掛けましょう。

 

グローバル化が進む昨今、国内だけでなく海外市場に目を向けることは欠かせませんし、特に海外企業に身を置くのであれば、積極的に国や地域による市場の違いに着目し、数値だけでなく動向もつかむように気を付けてください。

 

中国ゲーム会社への就活のポイント

この項目では、中国のゲーム会社への就職・転職を目指す際にポイントとなる点を紹介します。

 

海外の会社の多くは現地で面接が基本

国や企業によって異なりますが、海外の企業では面接は現地で行うことが一般的です。また中国では面接は2回行われることが多く、1回目は人事の採用担当者と配属部署の上司が行うことが予想されます。

 

聞かれることは、転職理由や志望動機、これまでの職務経歴やスキルのアピールなど、日本での面接と大きくは変わりません。とはいえ、日本人がわざわざ中国企業を受けるのですから、「なぜ中国のゲーム会社に入りたいのか」、「どのくらいの期間中国企業で働くつもりか」などの質問に答えられるように準備しておきましょう。

 

2回目の面接は部長クラスや役員クラスが行うことが多く、人柄や中国の風土および企業風土に馴染めるか、といった点に重点が置かれます。日本のゲーム会社は面接時の服装をカジュアルでも良いとすることがありますが、中国企業を受ける場合、ビジネススーツが基本です。

 

自分に「何ができるか?」が大事

海外の企業では、「何ができるのか?」を明瞭にアピールすることが大切とされます。そのため、事前にアピ-ルポイントをしっかりまとめておくようおすすめします。

 

特に中国では、日本以上に積極性や熱心さ、責任感などを求める傾向が強いので、ぜひその点を踏まえて、熱意をもったアピールを心掛けましょう。

 

また、中国では面接で「弱点」や「できないこと」を聞くこともありますが、この質問の趣旨は自己認識の確認です。そのため実際の欠点を細かく答えるより、「中国での就労経験が少ないことに若干不安はありますが、完璧を目指します」など、差しさわりないうえに熱意を示す回答が好ましいです。

 

履歴書の作成とポートフォリオ

日本では履歴書のフォーマットがありますが、中国では特にないので、学歴や専攻、職務経歴や保有スキル、自己PRや転職理由、志望動機などを要領よくまとめましょう。

 

また、クリエイターであれば日本と同様にポートフォリオの提出が大切です。企業の採用意欲がわくように、スキルや実績をポートフォリオにしっかりとまとめてください。

 

語学力を磨いておく

どの程度の中国語を必要とするかは志望先によって異なりますが、少なくとも日常的なやり取りや、最低限のビジネス会話は中国語でできるよう用意しておくべきです。また、クリエイターやエンジニアなどの専門職であれば、その職種のキーとなる言葉も必要です。

 

対策として、中国語の検定を受けて、中国語を扱うスキルを高めておくことをおすすめします。中国語の検定はいくつかありますが、「HSK」なら日本でも広く受けられていますし、毎月検定が実施される点でもおすすめです。

 

PC技術の向上

ゲーム会社に勤める以上、PCスキルは必須です。専門性や職種に関係なく、WordやExcel、PowerPointなどの基本機能は使えるようになっておきましょう。

 

また、デザイン系の仕事であれば、PhotoshopやIllustratorなどの定番ソフトも必須スキルと考えるべきです。

 

リクルートページのチェックと情報収集

中国発のゲーム会社への転職を目指すのであれば、まず転職を希望する企業のリクルートページをチェックして情報収集を行いましょう。

 

各企業は望む人材にエントリーしてほしいので、業務の内容や必要とするスキル、望ましい人物像などを記載していますから、多数の情報を得ることができます。

 

とはいえ、そのまま企業のリクルートページからエントリーするのは良いとは言えません。そこでエントリーすると履歴書やポートフォリオ、面接対策などをすべて自力で行うことになるからです。特に今回のテーマである中国のゲーム会社であれば日本の企業とは勝手が違うので、絶対的な自信がある人以外はゲーム業界に特化した転職エージェントを利用することをおすすめします。

 

まとめ

中国のゲーム市場の規模や今後の展望を解説したうえで、日本でも多くの人にプレイされている中国発のタイトルや中国の代表的ゲーム会社を紹介しました。また、中国のゲーム会社に就職・転職するために必要なスキルや素養なども紹介しています。中国のゲーム会社に興味がある人は、ぜひ当コラムを参考にしたうえで、信頼できる転職エージェントのサポートを受けてください。

 

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