TRPG入門ガイド_基本から楽しみ方までを徹底解説します!


2025年3月26日

最近TRPG(テーブルトークRPG)がさまざまなところで話題になっているため、気になっている人も多いことでしょう。TRPGは、「長い歴史をもつこと」、「ルールがいろいろあること」、「マニアックなファンが多そうなこと」などのイメージから、近寄りがたさを感じる人が少なくありません。しかし、近年これほど流行しているのは、もちろん多くの人にとって楽しいゲームだからです。

 

今回は、「なんとなく近寄りがたい」と思っている人でも「そろそろTRPGにトライしてみよう」と思えるように、入門ガイドとして役立つ情報を記載します。TRPGが気になっている人は、まずはこのコラムを気軽に読んでみてください。

 

TRPGとは?

「TRPG」という言葉だけ見聞きすると、RPGの3文字が入っていることからコンシューマー機やスマートフォン、PCなどでプレイするビデオゲームを考える人もいるかもしれません。しかしTRPGはTable Talk Role Playing Gameの略語であり、卓上でプレイするゲームであることを示しています。この項目では、TRPGの基本的な概念や特長のほか、歴史などを解説します。

 

TRPGの基本概念と特徴

TRPGは、テーブルトークRPGであり、リアル空間でテーブルを囲みながら、トーク(会話)によって進めるアナログゲームです(近年はデジタルツールを使いながらプレイするスタイルも一般化しています)。

 

ちなみに、海外ではTabletop Role-Playing Gameと呼ばれており、「テーブルトーク」という名称は和製英語です。そのため、海外でプレイするときや外国人とプレイするときは、意思疎通の齟齬が生じないよう注意しましょう。

 

TRPGの参加者はゲームマスター(GM)をはじめとして、戦士や魔法使い、占い師や商人などルールブックに記載された役割をそれぞれ引き受け、キャラクターシートが示す性格や能力を踏まえて行動します。全体の進行はゲームマスターが行いますが、ほかの参加者の会話によってゲームは左右されますし、ダイスの偶然性も盛り込まれるので、ゲームマスターの思い通りに話が進むわけではありません。

 

TRPGの目的は戦闘の勝利ではなく、「物語をみんなで作り上げること」、あるいは「参加者みんなが楽しむこと」など、定量的ではない点もTRPGの魅力となっています。

 

TRPGの歴史

TRPGの前身となるテーブルゲームは古くから存在しますが、現在プレイされているTRPGの基礎ができたのは1974年のことです。この年、アメリカで「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」が発売され、それがヒットしたことで、TRPGが普及していきます。

 

その後、「クトゥルフの呼び声」や「トラベラー」などのTRPGが発売され、多くの人にプレイされます。さらに日本でもD&Dが発売されるなどしてファンも多数生まれましたが、トレーディングカードゲームのブームに押されて影を潜めた時期もあります。

 

しかし、日本では2010年代にボードゲームが流行したことに伴って、TRPGの人気再燃が始まります。特に日本では、クトゥルフ神話が小説やアニメでも取り上げられていましたし、動画配信によって多くの人の目に留まったことも、近年のヒットにつながっています。

 

TRPGの遊び方

この項目では、TRPGの遊び方を解説します。ただし、細かい点はゲームごとに異なるので、あくまでも概要であることはご理解ください。

 

ゲームの流れと役割

①まずゲームマスターを1人決定し、ほかの人はプレイヤーになります。

②ゲームマスターはルールブックを踏まえてシナリオを用意します。

③プレイヤーはそれぞれキャラクターシートを作ります。

④ゲームマスターのシナリオに沿いつつ、プレイヤーはキャラクターを演じます。

⑤戦闘発生などの事態ごとに、各キャラクターは自分の役割に沿って発言しながらゲームを進めます。

⑥場面によっては会話だけでなくサイコロの目で進め方を決めます。

 

キャラクター作成と判定方法

キャラクター作成にはキャラシート(キャラシと略して呼ばれることもあります)、ルールブック、ダイスが必要です。キャラクターシートはルールブックによって異なりますし、バージョンによる違いもあるので、細かくはタイトルごとに検索するなどして確認してください。

 

キャラクターシートには、属性や技能、年齢や体格、知性や精神力、能力値やバックストーリーなど、決めるべき項目はるルールブックによって異なりますが、必要な基本項目を記入していきます。

 

能力値の振り分けや行動の成否など、さまざまな判定はダイスで決めることが多いです。ダイスは一般的な6面体のサイコロを使うこともありますが、ゲームによっては8面体や20面体があるなど、形状や出る目が異なることもあります。

 

TRPGの魅力

ここでは、TRPG特有の魅力を解説していきます。

 

想像力と創造性を刺激するゲーム性

TRPGにはルールブックがありますが、想像力や創造性によって、ストーリーやキャラクター作りが自由に進んでいきます。また、ダイスの偶発性も展開を左右します。そのため、予測不能な展開を毎回楽しめることがTRPGの魅力のひとつです。

 

コミュニケーションと協力プレイ

TRPGは参加者のコミュニケーションが密なことも大きな魅力です。そもそも物語を作り上げること自体に参加者の協力が必要ですし、予測不能の展開に遭遇することで、参加者の距離は縮まっていきます。

 

TRPGを始めるために必要なもの

ここでは、TRPGを始めるために必要なものを紹介したうえで、これからTRPGを始める人におすすめしたい作品を紹介します。

 

ルールブックと基本ツール

TRPGで必要なものは、ルールブック、ダイス(サイコロ)、キャラクターシート、シナリオです。

 

・ルールブック…ゲームの世界観や基本ストーリー、遊び方などが記載されています。ただし、ルールブックにもさまざまな種類があり、記載内容もそれぞれ異なります。

 

・ダイス(サイコロ)…キャラクターの能力値や行動の成否など、さまざまな判定を行います。使用する数や形状はタイトルによって異なるので、個別に確認してください。

 

・キャラクターシート…キャラクターに関するさまざまな情報を書き込み、ゲームを進めるうえでの基準にしていきます。

 

・シナリオ…基本的にルールブックに沿ってゲームマスターが用意しますが、タイトルごとに存在する公式のシナリオを利用しても構いません。またWeb上で検索すれば利用できるものが多数あるので、選択肢は豊富です。

 

初心者におすすめのTRPG作品

TRPG作品は多数存在しており、ファンタジーやSF、ホラーなどジャンルが多彩ですし、海外作品や日本で作られた作品もあります。そのため、それぞれ面白いと思う作品を探していただきたいですが、初心者の場合「選ぶ基準がわからない」と思うことが多いでしょう。これを踏まえて、以下に初心者にとってもプレイしやすい作品を紹介します。

 

・クトゥルフ神話TRPG

海外で生まれた作品ですが、日本でも非常に多くの人がプレイしています。そのため、情報も豊富ですから、初心者にとってもプレイしやすいでしょう。

作品リンク:https://promo.kadokawa.co.jp/cthulhu/

 

・ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)

TRPの始祖であり、1974年に発売されているので2025年現在で半世紀以上も楽しまれている作品です。剣と魔法、旅と冒険を描く王道ファンタジーです。

作品リンク:https://dnd-jp.com/

 

・ソード・ワールド2.5

日本人が作った作品なので親しみやすいですし、数度のアップデートによってシンプルで楽しみやすく仕上げられているので、初めてのTRPGとしておすすめです。また、シンプルでありながらもキャラメイクが秀逸で、自由度の高さでも人気があります。

作品リンク:https://fujimi-trpg-online.jp/game/sw25.html

 

TRPGを楽しむためのポイント

この項目では、TRPGを楽しむために重要なポイントを記載します。

 

ルールの理解と柔軟な対応

TRPGを十分に楽しむには、まず基本的なルールを理解することが重要です。もちろん初心者の段階で全てを理解する必要はありませんが、最低限ゲームの進行方法や判定手順は知っておきましょう。できれば、事前にルールブックに目を通しておくこと、動画などでプレイを見ておくことなどをおすすめします。

 

また、シナリオや設定にこだわり過ぎると楽しめなくなることもあるので、柔軟性をもってプレイすることも重要です。

 

ロールプレイを楽しむコツ

TRPGでは苦心して作り上げたキャラクターになりきって話を進める点に面白さがあります。そのため、感情表現などをする場合は、できるだけ照れずに演じることで没入感をアップできます。

しかしその一方で、キャラクターシートに書かれていても、ほかの参加者を不快にするような言動をすると結果的に誰も楽しめなくなってしまいます。そのため、楽しめる範囲ではなりきることに徹しつつ、周囲の人への配慮を忘れないようにしましょう。

 

また、キャラメイクの際にマナーに反する内容を盛り込まないように注意することも大切です。

 

TRPGコミュニティと遊び方の広がり

ここでは、TRPGがオンラインでも楽しめるようになっていること、コミュニティとして広がっていることなどを解説します。

 

オンラインとオフラインでの遊び方

TRPGは、そもそもリアル空間でテーブルを囲み会話しながら進めるゲームでしたが、近年はデジタルツールが普及したことで、オンラインでもプレイできるようになっています。

 

オフラインの場合、ダイスやルールブックのほかに筆記用具などが必要ですが、オンラインの場合は何もなくてもプレイは可能です。とはいえ、トラブル回避やより多く楽しむためにも、ルールブックはもっておくことをおすすめします。一方オンラインの場合、ボイスチャットが重要なので、ヘッドセットなどがあると便利です。

 

また、プレイする作品によって準備は異なるので、事前に必要なものを確認しておくことをおすすめします。

 

コミュニティへの参加

近年はTRPGのコミュニティが多数できており、参加のハードルも下がっています。参加を歓迎しているコミュニティであればSNSや動画などで情報をあげていますから、まずは検索してみることから始めましょう。

 

また、身近にプレイしている人がいる場合、その人と一緒に参加してみると安心感があるでしょう。

 

TRPGの代表的なゲーム

この項目では、近年プレイされることが多いTRPGの代表的な作品を紹介します。

 

現代忍術RPGシノビガミ

「現代忍術RPGシノビガミ」は日本で作られ、シリーズ化されているTRPGです。舞台は現代の日本ですが、プレイヤーはそれぞれ忍者となって使命達成を目指します。あるプレイヤーの使命はほかのプレイヤーの使命達成に障害となることがあるため、必然的に戦闘も生じます。

 

誰が敵なのかわからないまま、自分の使命を妨げる相手を予想しながらゲームが進んでいくので、騙し騙されるスリリングな展開が魅力です。

 

ソード・ワールド2.5

「ソード・ワールド2.5」は日本のTRPGとして作られたソード・ワールドシリーズの一作です。人間以外にドワーフやエルフ、ドラゴンなどさまざまな種族が住むファンタジックな世界を舞台に、剣と魔法を駆使して冒険の旅をするTRPGです。

 

クトゥルフ神話TRPG

「クトゥルフ神話TRPG」はアメリカで作られた歴史あるTRPGです。一般的な人間が神話的生物に挑むため、「正気」を保つことが難しく、狂気におちいるリスクを抱えながらゲームを進める異色作として知られています。とはいえ、日本にも非常に多くのファンがいるので、情報も多くプレイしやすいタイトルです。

 

デッドライン・ヒーローズRPG

「デッドライン・ヒーローズRPG」は、超常的な能力を持つヒーローと、モンスターやヴィランとの対決を題材としたTRPGです。敵キャラと対峙するだけでなく一般市民を助ける使命がありますし、ヒーローとして守らなければならないルールもあるなど、「ヒーロー性」を追求している点に面白さがあります。

 

ダブルクロス

「ダブルクロス」は近未来社会を舞台に、ウイルス感染によって超常的な力を得たキャラクターとなって戦うアクションTRPGです。「正義」として戦う場面もありますが、欲望を満たすために行動することも可能で、「感情」がクローズアップされている点がこのシリーズの大きな魅力となっています。

 

まとめ

近年多くの場所で楽しまれているTRPGについて、概要や歴史、遊び方や魅力、代表的な作品の紹介などを行いました。TRPGは未経験の人にとってハードルが高いように思われがちですが、当コラムに記載したコツやポイントを事前に踏まえていれば、誰もが楽しめるゲームです。

 

「興味はあるがなかなか踏み切れないでいる」という人も、ぜひこの機会にTRPGを体験してみてください。

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