TCGの魅力と歴史とは?トレーディングカードゲームの全貌に迫る!


2025年5月8日

TCG(トレーディングカードゲーム)は、アナログゲームとして現在も世界で広く愛されています。日本でも『ポケモンカードゲーム』や『遊戯王オフィシャルカードゲーム』など、長期にわたってファンを獲得し続けているタイトルがあります。

 

しかし、TCGの定義や歴史を知らない人も少なくありません。そこでこのコラムでは、まずTCGとは何かを解説し、その歴史や遊び方、代表作や魅力などにも言及します。

 

TCG(トレーディングカードゲーム)の定義と特徴

TCG(トレーディングカードゲーム)とは、カードに付与された特徴(効果や数値)を使って対戦するゲームです。

 

ちなみにトレーディング(trading)という英単語は、「貿易」「取引」「取引すること」などを意味しています。また、「トレーディングカード」は、スポーツ選手などの有名人やアニメなどのキャラクターなどをプリントしたカードです。ゲームで使用するための効果や数値などの特徴を付与されていないものもあり、収集、交換などの目的で楽しまれているものが多数あります。そのため、トレーディングカードがすべてTCGに使われるわけではありません。

 

TCGの歴史と発展

トレーディングカードは19世紀交換にはアメリカで存在していましたが、TCGの起源は1993年にリリースされた『Magic: The Gathering』であるとされています。『Magic: The Gathering』は、多数のカードの中から選んだカードで「デッキ」を作り、そのデッキ内のカードと手札のカードの特徴で対戦相手と勝負する、というTCGの基本スタイルを確立しました。『Magic: The Gathering』は発売されたアメリカで大きな人気を獲得し、日本でも多くの人がプレイするようになります。

 

1996年には日本でも『ポケモンカードゲーム』は発売されてTCGが認知されていきますが、1999年発売の『遊戯王オフィシャルカードゲーム』は社会現象になるほどヒットしてTCGの存在を不動のものとしました。また、2002年に発売された『デュエル・マスターズTCG』も大ヒットしたため、『ポケモンカードゲーム』、『遊戯王オフィシャルカードゲーム』、『デュエル・マスターズTCG』は日本の三大TCGと呼ばれています。ポケモン、遊戯王、デュエル・マスターズはアニメやマンガとのメディアミックスも好評で、第1弾発売から20年以上が経過した2025年現在も多くの人に楽しまれています。

 

さらに、2010年代中盤にはデジタルカードゲーム(DCG)も多数登場し、アナログとデジタルの両面で多くのファンを獲得しています。

 

TCGの基本的な遊び方とルール

この項目では、TCGの基本的な遊び方や、一般的なルールを解説します。なお、細かい点はゲームごとに異なるので、各ゲームの公式サイトを参照してください。

 

デッキ構築の基本

TCGをプレイする際には、デッキ(ゲームによっては山札やライブラリとも言います)の構築が重要です。デッキとは、手持ちのカードの中から、決まった枚数以内のカードを選んで作るカードの束です。

 

カードの種類として『Magic: The Gathering』であれば土地、クリーチャー、呪文などの種類があり、『遊戯王オフィシャルカードゲーム』にはモンスターカード、魔法カード、罠カードがあります。

 

どのゲームでも非常に多くのカードが販売されており、人によって所有カード数は異なります。しかし、デッキに加えられるカードの枚数は最小値と最大値が決められているので、所有数が勝敗に直結するわけではありません(ただし、所有数が多いほど強いカードをもっていて組み合わせもしやすいので、有利ではあります)。

 

そのため、TCGではまずカードの役割を知り、バランスを考えてデッキを構築することが重要です。また、欲しいカードを引く確率を上げるためには最小枚数に近い方が有利なので、最小値と最大値の間で枚数を決定することも考えなければなりません。さらに、エクストラデッキやサイドデッキなどの概念をもつゲームもあるので、個別のルールを知ることも重要です。

 

各ゲームの公式サイトには基本的なデッキ構築方法が記載されていますし、個人でデッキの組み方を紹介している人も多いので、プレイするタイトルが決まったら個別の情報を検索してください。

 

ゲームの進行と勝利条件

TCGの多くはターン制でゲームを進行します。まず先攻後攻を決めた後、先行者はいくつかのフェイズに沿って攻撃や防御などを行います。

 

たとえば『Magic: The Gathering』であれば、開始フェイズでライブラリから1枚引いて手札に加え、戦闘前メインフェイズで土地カードや呪文を使い、戦闘フェイズで相手に攻撃する、といった具合です。戦闘後メインフェイズと最終フェイズを終えたら対戦相手のターンに移行します。『Magic: The Gathering』においては20ポイントのライフをもってゲームをはじめ、相手のライフをゼロにしたら勝利が確定します。

 

『遊戯王オフィシャルカードゲーム』も相手のライフをゼロにしたら勝利ですが、大会であれば制限時間内に1マッチも終わっていなければ両者が敗北といった進行上のルールもあるので、大会に出る場合は必ず事前に勝利条件を確認しておきましょう。

 

主要なTCGタイトルとその特徴

この項目では、代表的なTCGを紹介したうえで、それぞれの特長や概要を解説します。

 

『Magic: The Gathering』

『Magic: The Gathering』はアメリカで1993年にリリースされたタイトルです。TCGの元祖として有名なだけでなく、30年以上経過した今でも世界中でプレイされているTCGの代表作としても大きな存在です。

 

プレイヤーはプレインズウォーカーと呼ばれる魔法使いとなって、マナからエネルギーを獲得しながら戦う、というファンタジックな世界観で、リアルで美麗なカードを見るだけでも楽しめます。もちろん30年以上も飽きられることなく楽しまれているタイトルですから、プレイする楽しさにも独自性があります。たとえば「マナ」の存在がゲームを大きく左右する点は『遊戯王』などには見られませんし、デッキの自由度の高さも秀逸です。

 

そのような魅力もあって、全世界でのプレイヤー数は5,000万人を超えており、多数の言語に翻訳もされています。

 

『ポケモンカードゲーム』

『ポケモンカードゲーム』は1996年にリリースされた国産初のTCGとして知られています。また、日本の三大TCGのひとつに数えられるほどの人気タイトルで、発売から20年以上が過ぎた2018年にも売り切れが続出するほど長期的なヒットとなっています。

 

『ポケモンカードゲーム』は、日本に知らない人はいないと言われるほど高い認知度がある「ポケモン」を扱っていることで、誰もが手に取りやすい特徴をもっています。また、比較的安価にスタートできることや、シンプルでわかりやすいゲーム性もあって、プレイヤーの年齢層が大人から子どもまで幅広いこともこのタイトルならではの特徴です。

 

さらに、『ポケモンカードゲーム』はゲームに参加せずコレクションとして集めている人が多い点も売り上げや利益に貢献しています。

 

『遊戯王オフィシャルカードゲーム』

『遊戯王オフィシャルカードゲーム』はコナミが販売しているTCGで、日本三大TCGの一角を占めています。週刊少年ジャンプに連載されていた『遊☆戯☆王』の世界観やキャラクターを生かしてTCG化したもので、マンガやアニメとのメディアミックスも大ヒットの要因です。

 

また、『遊戯王オフィシャルカードゲーム』はほかのTCGよりルールが複雑と言われていますが、むしろその点に独自性を見出して楽しんでいるプレイヤーも多いようです。さらに、ゲームの進行が早いので短時間でも遊べることや、特定の条件が揃えば瞬時に勝利が確定する爽快感なども、『遊戯王オフィシャルカードゲーム』ならではの魅力とされています。

 

ほかにも、1万種類を超えるカードが存在することでデッキの可能性は無限に近いことなど、非常に独自性が高い点でも世界中のファンを魅了し続けています。

 

TCGの魅力と楽しみ方

ここでは、TCG全体に共通する魅力や、TCGだからこそ味わえる楽しみ方を紹介します。

 

戦略性とプレイヤー間の交流

TCGは枚数制限があるデッキに対して、手持ちのカードをどのように組み込むかが勝敗を左右します。そのため、実際の対戦前から戦略を考える点に特徴があります。カードの役割や効果、偶然性などを踏まえて戦略を練る時間もTCGならではの楽しみです。

 

また、TCGは基本的に対戦相手と向き合って行うものなので、プレイヤー間の交流が生まれます。デッキの組み方も人それぞれなので、対戦後にデッキ構築の背景などを話し合うのも楽しいでしょう。さらに、タイトルによっては交流会が開かれることもあるので、興味がある人はぜひ参加してみてください。

 

カード収集の楽しみ

TCGの魅力は対戦だけではありません。TCGで使用されるカードは美しさや可愛さ、カッコよさなどが際立つものが多いので、収集する楽しみもあるからです。そもそもトレーディングカードは集めて楽しむものですから、「対戦はしないがカードは集めている」という人も多数存在します。

 

大会やイベントへの参加

TCGは友達や家族とプレイするのも楽しいですが、大会やイベントに参加する喜びもあります。同じゲームを好きな人が集まるだけでも楽しいですし、多くの人が集まれば見たことがないレアカードを目にする機会もあるでしょう。また、大会で好成績を目指すことで、ゲームへの探求心や愛情も増していきますから、大会参加もおすすめの楽しみ方です。

 

TCGの今後の展望とデジタル化の影響

世界の様々な市場調査を行っているStraits Researchが2024年4月に出したTCGに関するレポートによれば、2023年に76億米ドルだった世界のTCG市場は年平均成長率13.6%で成長を続け、2032年には239億米ドルに達するとされています。

 

このように堅調な成長が見込める背景としては、既存の有名タイトルが業界をけん引し続けていることに加えて、市場のデジタル化やeスポーツ競技としての利用も進んでいることがあげられています。つまり、TCG業界は今後も順調に成長していくことが期待できます。

 

デジタルTCGの台頭

近年はTCGにもデジタル化が進んでいます。たとえばBlizzard Entertainmentが提供する『ハースストーン』や、Cygamesがリリースしている『シャドウバース』などは、TCGの楽しみを網羅しつつ、ビデオゲームとして多くのユーザーを獲得しています。

 

中にはルールの不備や効果のインフレ上昇が早すぎることなどからサービス終了に至るデジタルTCGもありますが、従来のTCGファンとビデオゲームプレイヤーの相乗効果による発展も期待されています。

 

まとめ

TCG(トレーディングカードゲーム)の定義や歴史について解説し、基本的な遊び方や代表作などをまとめました。

 

TCGは1990年代に生み出されて以来、多くのファンを獲得し続けていますし、初期から人気があるタイトルが多数存在する一方で、新作も数多く発売されています。また近年はデジタルTCGも次々とリリースされるなど、TCG業界は今後も発展していくでしょう。今までなんとなく「ハードルが高い」と思っていた人も、この機会にTCGを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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