「ローグライト」とは?特徴やローグライクとの違いをわかりやすく解説


2026年1月26日


当コラムでは、ゲーム業界で長く愛されているジャンル「ローグライト」について詳しく解説します。言葉のもととなっている「Rogue」というゲームの概要や、似た言葉である「ローグライク」との違いを解説しています。また、ローグライトの代表作を紹介し、その特徴などを整理しました。


このコラムを読むことで、「ローグライト」というジャンルの要素や関連ジャンルである「ローグライク」との違いが理解できます。最新のトレンドも紹介するので、今後のゲーム選びの参考にしてください。


ローグライトとは

ローグライト(Roguelite)とは、1980年に登場したダンジョン探索型RPG「Rogue」の特徴を継承するゲーム群を指すジャンルの名称です。


「Rogue」がもつ要素を色濃く反映した「ローグライク(Roguelike)」が先に存在しており、ローグライトはローグライクのハードな面をライト(軽く)にした親しみやすいジャンルとして広がっています。


ローグライトとローグライクの相違点については、当コラムの「「ローグライク」との違い」の項目で詳しく解説します。


元祖となったゲーム「Rogue」とは

「Rogue」は1980年にリリースされたダンジョンRPGです。開発したのはマイケル・トイとグレン・ウィッチマンで、当時二人はアメリカの大学生でした。彼らは、一度攻略したら面白味を失うゲームとは異なる、何度でも飽きずにプレイできるゲームを作りたいと考えて、「Rogue」を生み出しました。


一度死んだらすべてゼロからやり直すしかないパーマデスの概念をもつこと、ダンジョンが毎回ランダム生成されることが大きな特徴です。これらの特徴から、「Rogue」は繰り返しプレイできるゲームとして、多くの人にプレイされました。


またターン制バトルやハックアンドスラッシュ要素などもあり、のちのゲームに大きな影響を与えたタイトルとしても知られています。


ローグライトの主な特徴


この項目では、ローグライトゲームに共通する主な特徴を解説します。


プレイするたびに変化するリプレイ性の高いゲーム体験

ローグライトゲームの多くには、始祖「Rogue」から引き継いだランダム生成要素が盛り込まれています。


マップやアイテムの配置がプレイする都度ランダム生成されるため、固定の攻略方法が存在しません。これによってプレイヤーは毎回試行錯誤を要求されるため、一度プレイしたら面白味が急速に減るゲームとは異なる楽しみ方ができます。


また、ランダム性があるとはいえ、プレイ回数が増えれば知識が増え、傾向を把握できるようになるため、やり込みが好きな人におすすめのリプレイ性の高さを有しています。


死亡しても引き継がれる要素がある

始祖である「Rogue」やその派生形であるローグライクは、ゲーム内で死亡した場合プレイ中に獲得したアイテムやスキル、ゲーム内通貨をすべて失う特徴をもっています。「この特徴があるからこそ面白い」と感じる人もいますが、「すべてを失うのは勘弁してほしい」と思う人もいるのは事実です。


ローグライトはそういった需要にこたえて、ゲーム内で死んでも一部の能力などを引き継げるシステムを盛り込んでいます。この特徴から、いくつかのゲームがローグライクと分けて分類されるようになっていき、ローグライクより「ライト」にプレイできることから、ローグライトと呼ばれるようになっていったのです。


「もう一回だけ」が起きやすいゲームデザイン

ローグライトゲームの多くは、1プレイ時間が短く設定されています。そのため、電車やバスなどでの移動中にプレイしやすく、仕事や家事、勉強などの合間に「ちょっとログインしよう」という気持ちにつながります。


またプレイ時間が短いと、「もう一回だけプレイしよう」という気持ちも起きがちです。これは良い意味での中毒性につながり、ローグライトゲームの人気の源泉にもなっています。


「ローグライク」との違い

この項目では、同じ始祖をもつ「ローグライク」との違いを解説します。


概要としては、ローグライクは「Rogue」のハードな要素を比較的忠実に受け継いでいる一方、「ローグライト」ではハードさが緩和されており、気軽に楽しみやすいゲームデザインが施されています。


その詳細は以下に述べますが、どちらのジャンルにも厳格な定義は存在しておらず、絶対的な見分け方はありません。そのため、当コラムの記述も、あくまで目安であることをご理解ください。


「成長の持ち越し」の有無

「Rogue」の大きな特徴のひとつに、ゲーム内で死んだら、プレイ中の成長や獲得アイテムを持ち越せないというルールがあります。


「Rogue」の要素を色濃く引き継いだローグライクは、この成長を持ち越せないルールを継承しています。一方、ローグライクから派生したローグライトは、上記のルールをある程度緩和していることが多いです。


たとえば、レベルアップやアイテムがすべて失われるわけではなく、ある程度の継承が許される作りになっています。また、死亡時にアイテムは失うものの、特定の場所に行けばそれを回収できたり、失うものはあるが重要度が高いものは残ったりするなど、ローグライクに比較したマイルドさはタイトルごとに大きく異なります。


難易度設計とプレイヤー層

ローグライクは始祖「Rogue」にならって難易度がかなり高めに設計されているタイトルが多いです。そのため、プレイヤー層もコアゲーマーが多く、ライトゲーマーにとってはハードルが高いと感じられています。それに対して、ローグライトはパーマデスの概念が弱いものが多いため、相対的に難易度が低めです。


また、設定によってパーマデスを最大にして死ぬとすべてを失う状態にできる一方、設定を弱めるとパーマデス要素がほとんどなくなるものもあるなど、プレイヤーに難易度をゆだねるものもあります。


ここまでに書いたように、ローグライクとローグライトの違いはいくつかありますが、ふたつのジャンルを分けるのはパーマデスの有無や強弱であると考える有識者が多いです。そのため、この二つのジャンルを見分けるときは、まず死ぬとすべてを失うか、それがマイルドかという点に着目すると良いでしょう。


また、パーマデスが厳格であれば難易度も上がるため、自然とコアゲーマーが増えますし、パーマデス要素が緩いタイトルはユーザーをあまり選ばない傾向が見られます。


【注意】ジャンルとしての境界はかなり曖昧なため定義の議論はあまり生産的ではない

ローグライクとローグライトの違いは多くの場所で語られており、パーマデスにその違いが見られるという意見は共通しています。しかし、度合いやそれ以外の要素をどの程度条件とするかは人によって異なります。


そもそも、ローグライクもローグライトも「Rogue」の影響を受けているゲームなので共通性があり、違いが見分けにくいケースも多数存在します。ゲーム内の設定によってパーマデスを厳しくしたりゆるくしたりできるタイトルもあり、この場合どちらにも属すると考えてもいいかもしれません。


このように、ローグライクとローグライトは明確に分けにくい面もあるため、完璧に分類しようとすること自体が生産的ではない、と主張する人もいます。


【2026年最新版】代表的なローグライトゲーム5選

ここでは、2026年現在で、代表的なローグライトゲーム5選を紹介します。


「風来のシレン」シリーズ

「風来のシレン」シリーズは第1作目が1995年にリリースされているので、すでに30年を超える歴史をもっています。2025年現在、このシリーズをリリースしているのはスパイク・チュンソフトですが、第1作目の当時はチュンソフトからのリリースでした。


「風来のシレン」シリーズはそもそも「Rogue」の影響を強く受けた、「不思議のダンジョン」シリーズに含まれています。シリーズのキャッチフレーズが「1000回遊べるRPG」であるのは、飽きにくいゲーム性を特徴とする「Rogue」の遺伝子の表れでしょう。


スレイザスパイア(Slay the Spire)

「スレイザスパイア」は「Rogue」の要素を持ったターン制カードゲームです。最初は弱い状態でスタートし、ランダムに供給されるカードでデッキを強く構築していくことがゲームのカギとなります。


開発したのはMega Crit Gamesというインディースタジオです。開発者は「Rogue」のような毎回状況が異なる特徴はデッキビルディングと相性が良い、と考えてこのタイトルを開発したのだそうです。


「この組み合わせがあれば勝てる」といった鉄板のデッキ構築が困難なシステムなので、その代わりに強いカードを実装しています。この特徴によって多くのカードゲームよりダイナミックな展開を楽しむことが可能です。


ヴァンパイアサバイバーズ(Vampire Survivors)

「ヴァンパイアサバイバーズ」はLuca Galanteというイギリスのインディークリエイターが開発したタイトルです。ローグライト、シューティング、ハックアンドスラッシュなど複数の要素をもっており、「ヴァンパイアサバイバーズ」がヒットしたことで「ヴァンサバ系」、「サバイバー系」という言葉も生まれました。


正規リリース前にSteamにアップされ、インディーゲームでありながらも間もなく人気タイトルとなったのは、シンプルな操作性と高い中毒性があるからです。大量の敵に包囲される危機感や、武装強化したときの無双感、獲得できる武器のランダム性などが快感となり、1ゲーム最長30分と短いこともあって、何度も繰り返しプレイしたくなる魅力があります。


ハデス(HADES)

「ハデス」はアメリカのSupergiant Gamesというインディースタジオが開発したローグライトゲームです。アクション性の強さや美麗なグラフィックなど魅力が豊富で、2021年のGDC(ゲーム・デベロッパーズ・カンファレンス)で、Game of the Yearを含む3冠に輝いた実績をもっています。


主人公キャラの体力が尽きるとゲームオーバーとなり、獲得した能力などは失われますが、アイテムの回復や能力アップに役立つアイテムは持ち越せるので、ハードなローグライクとは一線を画します。また、「Rogue」の系譜ならではのランダム生成が豊富なので、何度でも飽きずにプレイできる点でも人気です。


ノイタ(Noita)

「ノイタ」は、フィンランドのインディースタジオであるNolla Gamesが2020年にリリースしたローグライトアクションゲームです。マップの自動生成や、死んだらゼロからやり直しのパーマデスなど、ここで紹介する中では比較的ローグライク要素が豊富です。


アイテムのカスタマイズ性が非常に高いこと、物理演算されたドット絵が精巧で、なおかつ美しいことなど多くの点で評価されています。また、難易度が高く、死にゲーとしても有名で、Web上には多数の死亡シーンがあげられています。


ローグライトはどんな人におすすめ?


ローグライトは、以下のような傾向を持つ方におすすめしたいジャンルです。


・短い時間で集中して遊びたい人:1プレイの区切りが明確なため。

・試行錯誤を楽しめる人:戦略性が高いタイトルが多いため。

・やり込みが好きな人:ゲーム内のキャラクターを継続的にビルドしていくジャンルとは異なり、ゲームを重ねながらプレイヤーが強くなっていくことが求められるため。

・ローグライクの要素は好きだがより気軽に楽しみたい人:ローグライトはローグライクよりマイルドなものが多いため。

・変化を求める人、飽きっぽい人:毎回異なる展開を楽しめるため。


※上記はあくまでもローグライトの要素を踏まえたものです。ローグライトゲームはかなり多様化しているので、上記に当てはまらなくても楽しくプレイできるタイトルがあると思います。


ビジュアルやタイトル名などで気になるものがもしローグライトだった場合、もしジャンル的に苦手意識があっても、ぜひ一度プレイしてみてください。


まとめ

ローグライトとは、始祖である「Rogue」の要素を継承しつつ、気軽に楽しめるよう工夫されたゲーム群を示すジャンル名です。


その特徴は複数ありますが、特にランダム生成とゲーム内で死亡した際に失う要素が多いため、緊張感があることが魅力です。類似性があるローグライクがハードな印象が強いので、ローグライトに敷居の高さを感じている人がいるかもしれません。しかし、ローグライトは多様化しており、気軽に楽しめるタイトルも多数存在します。


そのため、ジャンルのイメージや定義にこだわらず、まずは気になる作品を手に取ってみてください。

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