DAU・MAUとは?ゲーム運営での違い・計算方法・改善策を解説


2026年8月21日


ゲームのアプリストアや分析ツールを見ていると「DAU」や「MAU」という指標を目にすることがあると思いますが、「何を意味する数値なのかよくわからない」「DAUとMAUの違いを説明できない」「社内の会議で使われているものの、正しく理解できていない」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。


特にゲーム運営の職種を目指して転職活動をしている方にとっては、面接などで自身の実績を数値で語る場面も多いため、これらの指標を正確に理解しておくことが欠かせません。


そこでこの記事では、ゲーム運営に携わる方や、これから運営職を目指す方に向けて、DAU・MAU・WAUの意味や違い、具体的な計算方法、DAU/MAU比率の考え方、そしてDAU・MAUを改善するための施策について解説します。


DAU・MAU・WAUとは?

まずは、DAU・MAU・WAUという言葉の意味を、AU(アクティブユーザー)という概念から順に解説します。


AU(アクティブユーザー)とは

そもそも「AU」とは「Active User」の略称で、一定期間内に指定された条件を満たしたユーザーを指す言葉です。ここでいう「条件」は、ログインやクエストの実行、バトルへの参加など、サービスによって異なります。


例えば、単純にアプリを起動しただけでアクティブと見なすゲームもあれば、チュートリアルを完了した、あるいは何らかのコンテンツを1つ以上クリアしたことをアクティブの条件とするゲームもあります。


どのような行動を「利用した」とみなすかによって数値の意味合いが変わってくるため、AUという概念そのものを正しく理解しておくことが、後述するDAU・MAU・WAUを扱ううえでの前提になります。


DAU・MAU・WAUは、いずれもこのAUを基準にした指標であり、集計する期間の違いによって呼び方が変わります。


DAUとは

「DAU」は「Daily Active Users」の略称で、特定の1日にゲームを利用したユニークユーザー数を表します。前日と比べてDAUが増減したかを見ることで、日々の運営施策やイベントがユーザーの利用にどう影響したかを短期的に把握できます。


例えば、新しいログインボーナス施策を導入した直後にDAUが伸びていれば、その施策がユーザーの利用のきっかけになっていると判断する材料になります。


MAUとは

「MAU」は「Monthly Active Users」の略称で、1か月間にゲームを利用したユニークユーザー数を表します。DAUが日々の変動を見る指標であるのに対して、MAUはより長い期間でのユーザー数の推移を見る指標であり、ゲーム全体の規模感をつかむ際によく使われます。


ゲームの売上や広告出稿の判断材料として、MAUの推移が経営層への報告に用いられることも少なくありません。


WAUとは

「WAU」は「Weekly Active Users」の略称で、1週間以内にゲームを利用したユニークユーザー数を表します。DAUほど日々の変動に敏感ではなく、MAUほど長期的な視点でもないため、週単位で実施されるイベントやキャンペーンの効果測定に適した指標です。


例えば、土日限定のイベントを実施した場合、その週のWAUがどれだけ伸びたかを確認することで、週末施策の効果を評価しやすくなります。


DAU・MAU・WAUの違い

DAU・MAU・WAUは、いずれもアクティブユーザーを数える指標である点は共通していますが、集計する期間が異なります。DAUは日単位、WAUは週単位、MAUは月単位でユーザーの利用状況を見る指標であり、それぞれ得意とする分析のスパンが違います。


DAUだけを見ていると、たまたまその日だけ実施したキャンペーンの影響で数値が大きく振れることがあり、全体の傾向を見誤ってしまう可能性があります。一方、MAUだけでは、月の前半に集中して遊んだユーザーと、月を通してまんべんなく遊んだユーザーの違いが見えにくくなります。そのため、短期的な施策の反応を見たいのか、中長期的なユーザーの定着度を見たいのかによって、これらの指標を使い分けることが重要です。


DAU・MAUの計算方法


DAU・MAUという言葉の意味を理解したら、次は実際にこれらの数値をどのように算出するのかが気になるところです。ここでは、DAU・MAUを算出する際の考え方や、運営の現場で注意すべきポイントを解説します。


アクティブユーザーの定義を決める

DAU・MAUを算出する前に、まずは何をもって「アクティブ」とするかという定義を決める必要があります。ログインだけをアクティブの条件とするのか、クエストの実行やバトルへの参加といった、より踏み込んだ行動まで条件に含めるのかは、ゲームや分析の目的によって異なります。


定義があいまいなままでは、指標の意味も変わってしまうため、運営チーム内で条件をすり合わせておくことが大切です。


DAU・MAUを算出する

アクティブの定義が決まったら、実際に集計期間内でその条件を満たしたユニークユーザー数を数えます。ポイントは、同じユーザーが1日や1か月の間に複数回ゲームを利用しても、1人として数えることです。あくまでも「利用した人数」を見る指標であるため、利用回数やプレイ時間とは分けて考える必要があります。


DAU・MAUの集計条件を統一する

DAU・MAUを継続的に分析していくうえでは、集計条件を統一しておくことも欠かせません。例えば、ユーザーを識別する際のアカウントIDや端末IDの基準がずれていると、同一人物が複数人として数えられてしまう可能性があります。


また、1日の区切りとなる時刻やタイムゾーンの基準がそろっていないと、日をまたぐタイミングでカウントに誤差が生じることもあります。こうした細かな条件を統一しておくことで、指標の正確性と、時系列で比較する際の信頼性を高められます。


DAU/MAU比率とは

DAUとMAUを組み合わせることで、「DAU/MAU比率」という指標を算出できます。


DAU/MAU比率からわかること

DAU/MAU比率とは、月間のアクティブユーザーのうち、平均的な1日にどの程度のユーザーが遊んでいるかを示す指標です。この比率が高いほど、ゲームが日常的に利用されている傾向があるといえます。単純なDAUやMAUの人数だけでは見えにくい、ユーザーの利用頻度や定着度を把握するために活用されます。


例えばMAUが同じ規模の2つのタイトルであっても、DAU/MAU比率が高いタイトルは、月に何度もログインするユーザーが多いと考えられます。一方低いタイトルは、月に数回だけプレイするユーザーが中心であると考えられます。このように、ユーザー数だけでは見えない「利用の濃さ」を把握できる点が、DAU/MAU比率の大きな特徴です。


DAU/MAU比率の計算方法

DAU/MAU比率の計算式は、「平均DAU÷MAU×100」です。例えば、ある月の平均DAUが1万人、MAUが5万人であれば、DAU/MAU比率は20%となります。この数値を継続的に追うことで、ユーザーの利用習慣がどのように変化しているかを把握しやすくなります。


ゲーム運営でDAU・MAUが重要な理由


DAU・MAUは、単にユーザー数を把握するためだけの指標ではありません。ここでは、なぜDAU・MAUがゲーム運営において重視されるのか、その理由を2つの観点から解説します。


イベントやアップデートの効果を確認できる

DAU・MAUは、コラボやゲームの周年イベント、大型アップデートといった施策の効果を確認するうえで役立ちます。施策の前後でDAU・MAUを比較することで、その効果を数値として把握できるためです。


DAUの増加からは、施策による短期的な集客効果を確認できますし、MAUの推移を見ることで、そのイベントが幅広いユーザーの復帰につながったかどうかを判断する材料にもなります。


新規・既存・復帰ユーザーに分けて分析できる

DAU・MAUは、新規・既存・復帰といったユーザー層に分けて分析することで、より精度の高い運営判断につながります。


新規ユーザーの数は、広告出稿やストア最適化といった施策の効果を確認するために使われます。既存ユーザーの数は、ゲームの基礎的な利用者数や定着状況を見るための指標となります。そして復帰ユーザーの数は、周年イベントや復帰キャンペーンといった施策の成果を判断する際に活用されます。


ゲームのDAU・MAUを改善する方法

DAU・MAUの意味や重要性を理解したところで、最後にこれらの数値を実際に改善していくための具体的な施策を紹介します。DAUとMAUでは、意識すべきユーザー層や施策の方向性が異なるため、それぞれ分けて考えることがポイントです。


DAUを増やすための施策

DAUを増やすためには、まずチュートリアルやオンボーディングを改善し、初日の離脱を減らすことが重要です。ゲームを始めたばかりのユーザーが早い段階で離脱してしまうと、その後の継続的な利用にはつながりません。操作方法の説明が長すぎたり、初回のプレイ体験が単調だったりすると、ユーザーは早々に離脱してしまう傾向があるため、序盤の設計は特に丁寧に見直す必要があります。


また、デイリーミッションやログインボーナスを用意することで、ユーザーが毎日ゲームを開くきっかけを作ることも効果的です。加えて、イベントやコンテンツを定期的に更新し、飽きさせない工夫を続けることも、DAUの維持・向上につながります。プッシュ通知やお知らせ機能を活用して、更新情報をタイムリーに届けることも、日々の起動を促すうえで有効な手段です。


MAUを増やすための施策

MAUを増やすためには、広告やSNS、ストア最適化などを通じて新規ユーザーを獲得することがまず挙げられます。ストアのスクリーンショットや紹介文を見直し、インストール後の期待値とゲーム内容のギャップを減らすことも、獲得したユーザーを定着させるうえで重要です。


それに加えて、周年イベントやコラボ、大型アップデートといった施策によって、休眠しているユーザーを呼び戻すことも重要です。久しぶりに戻ってきたユーザー向けに、復帰特典やストーリーの振り返りコンテンツを用意しておくと、離脱してしまった経緯を問わずスムーズに再開しやすくなります。


さらにシーズン制のコンテンツや月間イベントなど、一定の周期でユーザーが戻ってくる仕組みを用意しておくことで、月単位での利用者数を安定的に確保しやすくなります。


まとめ

DAU・MAUは、いずれもゲームの利用状況を把握するうえで欠かせない指標であり、DAUは日単位、WAUは週単位、MAUは月単位というように、集計する期間の違いによって使い分けることが重要です。それぞれの意味や計算方法、DAU/MAU比率の考え方を正しく理解しておくことで、イベントやアップデートの効果測定、新規・既存・復帰ユーザーの分析など、さまざまな運営判断に活用できます。


これらの指標は、企画やマーケティングだけでなく、ゲームプランナーやディレクターといった運営職種にとっても必須の知識といえます。本コラムで紹介した改善策も参考にしながら、自社タイトルのDAU・MAU向上に役立ててみてください。

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