世界のゲーム会社ランキングTOP30を紹介します!
2023年9月1日
世界には非常に多くのゲーム会社があり、群雄割拠の状態が続いています。そこでこのコラムでは、世界と日本のゲームの市場規模動向についてまず解説したあと、世界のゲーム会社TOP30をランキング形式で紹介します。
国内だけでなく世界中のゲーム会社について知りたい人、実際の市場について知りたい人はぜひチェックしてみてください。
ゲーム市場規模動向について
ここでは、近年のゲームの市場規模を、国内と海外に分けて解説します。
国内のトレンド
角川アスキー総合研究所が2023年1月に出した「グローバルゲームマーケットレポート2022」によると、日本のゲーム市場は2019年から2020年に大きく伸びて約2兆円に達し、2021年はほぼ横ばいをキープしています。
また、当コラムでランキングとして紹介する内容を見ると、世界のTOP30に日本の会社は10社入っていることがわかります。
これらを踏まえれば、日本のゲーム会社は今よりさらに海外に目を向けていく必要があるでしょう。かつて日本が「ひとり勝ち」のような状態だったことに比べて「衰退している」という人もいるようですが、これほど上位に日本の会社が入っていることを見れば、日本のゲーム業界の未来は決して暗いものではありません。
海外のトレンド
前述の角川アスキー総合研究所の「グローバルゲームマーケットレポート2022」によれば、世界のゲーム市場は2020年の1791億ドルから2021年には1927億ドルに成長、2022年は前年より数値は下がったものの1844億ドルと2020年より増えています。
2021年は新型コロナウイルスの巣ごもり需要で大幅に数値が伸びた年です。そのため、2022年は低下したというより2021年が特殊だったと考えて良いでしょう。これらを踏まえて2025年には2113億ドルまで市場は拡大すると予測されており、ゲーム市場はまだまだ活況であることが確実視されています。
【最新】世界のゲーム会社ランキングTOP30をご紹介!
この項目では、2023年8月現在の世界のゲーム会社ランキングTOP30を紹介します。
ランキングの基準
ランキングの順位は、コラム執筆時の「時価総額(=Market Csp)」に準じています。時価総額とは、株価×発行済株式数で示される数値なので、日々変動します。また、株式を発行していない会社はこのランキングには含まれません。
情報ソース
当コラムのランキングの基準である「時価総額(=Market Csp)」は、2023年8月4日時点のLargest video game companies by market cap(companiesmarketcap.com)を参照しています。
また、上記に記載されている企業でも、カジノ関連企業や近年はゲームの開発、リリース、運営などに関わっていない企業は除外しています。除外の判断については当コラム独自のものなので、ランキングも独自性が強いものとご理解ください。(また、代表的なゲーム作品にはその会社が開発したものでなく、パブリッシングしただけのものも含みます)
1位:Microsoft:アメリカ合衆国
代表的なゲーム作品とゲーム機
「Xbox」シリーズ(ゲーム機)、「マインクラフト」シリーズ、「Forza Motorssport」シリーズなど。
会社の特徴
1975年に設立され、パソコンのOSやOfficeなどのソフトウェアで世界に知られる企業に成長しています。ゲームの分野では、ゲーム機「Xbox」シリーズを提供しているだけでなく、多数のソフトも手掛けています。
2位:Tencent:中国
代表的なゲーム作品
「アリーナ・オブ・ヴァラー」、「アンドーン」、「聖闘士星矢 ライジングコスモ」など。
会社の特徴
1998年に創業した会社で、メッセンジャーアプリ「WeChat」やSNSなどの提供で広く知られています。ゲーム事業にも力を入れており、グループ内にTencent Gamesがあります。
3位:ソニー:日本
代表的なゲーム作品とゲーム機
「PlayStation」シリーズ(ゲーム機)、「みんなのGOLF」シリーズ、「ぼくのなつやすみ」、「Ghost of Tsushima」など。
会社の特徴
ソニーは1949年に設立された日本の企業です。電機メーカーとして革新的な商品を多数開発してきたことで知られていますが、ゲーム業界では「PlayStation」シリーズを生み出した会社として世界中で評価されています。
4位:Activision Blizzard:アメリカ合衆国
代表的なゲーム作品
「ウォークラフト」シリーズ、「ディアブロ」シリーズ、「コール オブ デューティー」シリーズなど。
会社の特徴
アクティビジョンとブリザード・エンターテインメントの親会社であるヴィヴェンディ・ゲームズが2007年に合併してできた会社です。合併当時はゲームソフトの業界で世界最大手となって話題に上がりました。
5位:NetEase:中国
代表的なゲーム作品
「ライフアフター」、「機動都市X」、「サイバーハンター」、「荒野行動」など。
会社の特徴
1997年に設立された会社で、ポータルサイトやフリーメールの分野でも知られています。2000年代以降にゲーム事業も拡大し、日本でも多くのプレイヤーを獲得しています。
6位:任天堂:日本
代表的なゲーム作品とゲーム機
「ファミリーコンピュータ」シリーズ(ゲーム機)、「Nintendo Switch」(ゲーム機)、「スーパーマリオ」シリーズ、「ゼルダの伝説」シリーズなど。
会社の特徴
1970年代に家庭用ゲーム機を発売して以来、日本のゲーム業界をハードとソフトの両面でけん引してきた会社です。
7位:Sea(Garena):シンガポール
代表的なゲーム作品
「Free Fire」、「Arena of Valor」、「League of Legends」など。
会社の特徴
ゲームプラットフォームを提供する企業で、東南アジアや台湾、ラテンアメリカで広く利用されています。また自社開発のゲームもリリースしているほか、eスポーツにも力を入れています。
8位:Electronic Arts:アメリカ合衆国
代表的なゲーム作品
「エーペックスレジェンズ」、「バトルフィールド」シリーズ、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズなど。
会社の特徴
1982年に設立された会社で、初期にはPC向けのゲームが主力でしたが、1990年代以降は業務の幅を広げ、近年はスマホ向けのゲームも提供しています。
9位:Take 2 Interactive:アメリカ合衆国
代表的なゲーム作品
「グランド・セフト・オート」、「シヴィライゼーション」、「マックスペイン」、「バイオショック」、「ボーダーランズ」など。
会社の特徴
1993年に設立された会社で、すでに30年以上の歴史を持っています。スポーツやアクション、RPGやシューティングなど、幅広いジャンルのゲームを扱っています。
10位:Roblox:アメリカ合衆国
代表的なゲーム作品
「エピックミニゲーム」、「Snowball.io」、「シャークバイト」など。
会社の特徴
「Roblox」は会社名であるとともに、ゲームプラットフォームの名称でもあります。プラットフォーム内にはインディーズゲームも多く、200万人を超える人がオリジナルゲームを提供しています。
11位:NEXON:日本
代表的なゲーム作品
「アラド戦記」、「メイプルストーリー」シリーズ、「マビノギ」、「テイルズウィーバー」シリーズなど。
会社の特徴
そもそも韓国に本社を持つ企業でしたが、2011年にNEXON Japanが親会社となった経緯があります。「アラド戦記」や「メイプルストーリー」などの長く愛される作品が多いうえに、新たなタイトルも生み出し続けているゲーム会社です。
12位:バンダイナムコ:日本
代表的なゲーム作品
「機動戦士ガンダム」シリーズ、「太鼓の達人」シリーズ、「ドラゴンボール」シリーズ、「鉄拳」シリーズなど。
会社の特徴
有名IPを多数保有し、キャラクター性を重視したゲームを多数展開する会社です。ゲーム関連事業以外でも、玩具やプラモデルなど幅広い分野で大きな売上を上げています。
13位:カプコン:日本
代表的なゲーム作品
「バイオハザード」シリーズ、「逆転裁判」シリーズ、「ストリートファイター」シリーズ、「モンスターハンター」シリーズなど。
会社の特徴
1979年の設立以来、ゲーム関連事業を続けており、多くのミリオンヒットシリーズを生み出し続けています。家庭用ゲームやスマホ向けゲームのほかにアミューズメント施設の運営も行っています。
14位:37 Interactive Entertainment:中国
代表的なゲーム作品
「三国英雄たちの夜明け」、「魔王と100人のお姫様」、「日替わり内室」など。
会社の特徴
中国語では三七互娯と記載する会社で、2011年に設立されています。中国、韓国、日本、台湾、東南アジアなどアジア圏に支社があるだけでなく、ヨーロッパにも進出しています。
15位:コナミホールディングス:日本
代表的なゲーム作品
「パワフルプロ野球」シリーズ、「ウイニングイレブン」シリーズ、「桃太郎電鉄」シリーズ、「ときめきメモリアル」シリーズなど。
会社の特徴
1969年に創業された会社で、初期段階からアミューズメント機器の製造などゲーム関連の事業を続けています。また、ゲーム関連のほかにスポーツ事業も多数展開しています。
16位:Krafton:韓国
代表的なゲーム作品
「PUBG」シリーズ、「ミストオーバー」、「エリオン」など。
会社の特徴
2007年に設立された会社です。2017年にリリースしたバトルロイヤルゲーム「PUBG」がヒットしたことで世界に知られる存在となっています。また、ディープラーニングやエンターテインメントの分野にも力を入れています。
17位:Kunlun Tech:中国
代表的なゲーム作品
「BLEACH Soul Rising」、「ワールドフットボール ファンタジックイレブン」など。
会社の特徴
オンラインゲームの開発やリリースを中心に活動している会社です。2013年に設立されており、日本のゲーム会社KLabとゲームの共同開発を行った実績もあります。
18位:スクウェア・エニックス:日本
代表的なゲーム作品
「ドラゴンクエスト」シリーズ、「ファイナルファンタジー」シリーズ、「キングダムハーツ」シリーズ、「スターオーシャン」シリーズなど。
会社の特徴
「ドラゴンクエスト」シリーズと「ファイナルファンタジー」シリーズを有するゲーム会社として世界に知られています。また、雑誌も多数発行していますし、アニメ作品とのコラボにも積極的です。
19位:コーエーテクモ:日本
代表的なゲーム作品
「信長の野望」シリーズ、「三國志」シリーズ、「大航海時代」シリーズ、「よるのないくに」シリーズなど。
会社の特徴
「シブサワ・コウ」や「ガスト」、「Team NINJA」など、グループ内に複数のゲームブランドを置いて幅広いジャンルのゲームを提供し続けています。また、アミューズメント事業も手掛けています。
20位:セガサミー:日本
代表的なゲーム作品
「バーチャファイター」シリーズ、「龍が如く」シリーズ、「サクラ大戦」シリーズなど
会社の特徴
ゲームや玩具、アニメーション制作を含むエンターテインメントコンテンツ事業のほか、パチスロなどの期待を扱う遊技機事業、リゾート事業など幅広い分野で活躍する企業です。
21位:G-bits Network Technology:中国
代表的なゲーム作品
「Asktao」、「Overmortal」、「World Flipper」など
会社の特徴
オンラインゲームの開発・リリース・運営を行っている会社です。スマートフォン向けのタイトルと、PC向けのタイトルの両面で開発を進めています。
22位:Kingnet Network:中国
代表的なゲーム作品
「敢达争锋对决」、「魔神英雄伝ワタル」、「萌!魔法少女」など
会社の特徴
コンピューター技術の開発や移転のほかコンサルティングなどを行っている会社ですが、ゲームの開発も多数行っています。バンダイナムコと「機動戦士ガンダム」の関連ゲームを共同開発した実績もあります。
23位:NCsoft:韓国
代表的なゲーム作品
「リネージュ」シリーズ、「タワー オブ アイオン」、「ブレイド アンド ソウル」シリーズなど。
会社の特徴
1997年に設立された韓国の会社で、ゲームの開発やリリースを主たる事業としています。アメリカ、台湾、ヨーロッパ、日本など世界各地にも法人があるグローバルな会社です。
24位:Playtika:イスラエル
代表的なゲーム作品
「BINGO BLITZ」、「WSOP」、「HOUSE OF FUN」など。
会社の特徴
イスラエルに本社があり、アメリカやカナダ、オーストラリアやアルゼンチン、日本やベラルーシなど世界15ヶ所に拠点があります。スマホやPC向けのソーシャルカジノゲームの開発や運営を行っています。
25位:Ubisoft:フランス
代表的なゲーム作品
「アサシン クリード」シリーズ、「ウォッチドッグス」シリーズ、「レイマン」シリーズなど。
会社の特徴
フランスにあるゲーム会社で、FPSやアクションのジャンルで特に高く評価されています。1986年に創業しており、世界各地にスタジオを有しています。
26位:Perfect World Entertainment:中国
代表的なゲーム作品
「パーフェクトワールド」、「Tower of Fantasy」など。
会社の特徴
1990年代には教育ソフトビジネスを行っていましたが、近年はゲーム事業と映画事業に力を入れています。2004年に設立された会社で、漢字では「完美世界」と表記されます。
27位:CD Projekt:ポーランド
代表的なゲーム作品
「ウィッチャー」シリーズ、「サイバーパンク2077」など。
会社の特徴
1994年に設立された初期には他国のゲームを販売する会社でした。その後、2000年代になって自社開発に着手し、2007年リリースの「ウィッチャー」シリーズ(特に2015年リリースの「ウィッチャー3 ワイルドハント」)で多くのファンを獲得しています。
28位:Giant Network Group:中国
代表的なゲーム作品
「スペースパーティ」、「球球大作戦(Battle of Balls)」シリーズ、「満月の夜」など。
会社の特徴
漢字では巨人網絡集団股分有限公司と表記される会社です。オンラインゲームの開発や運営を多数行ってきた実績があります。
29位:KADOKAWA:日本
代表的なゲーム作品
「英雄伝説」シリーズ、「デュラララ!!」シリーズ、「フォトカノ」シリーズなど。
会社の特徴
1945年に出版社として創業し、書籍のほか、映像作品やゲーム、映画など幅広くエンターテインメント関連の発信をしている会社です。また、Webサービスや教育関連の事業も展開しています。
30位:Netmarble:韓国
代表的なゲーム作品
「神之塔 New World」、「マージ・クーヤ・アイランド」など。
会社の特徴
2000年に設立されて以来、数多くのゲームを手掛けています。「妖怪ウォッチ メダルウォーズ」や「七つの大罪~光と闇の交戦(グランドクロス)~」など日本の会社と連携した実績が多数あります。
まとめ
世界のゲーム市場の動向を解説したうえで、世界のゲーム会社TOP30社を紹介しました。世界のゲーム市場はまだまだ成長しており、市場の拡大は予想されています。そんな中で日本のゲーム会社も時価総額のTOP30に10社が入るほど善戦しており、今後はさらに世界に向けたアプローチが重視されるでしょう。