ゲームコンセプトアートとは?基本から書き方例までをご紹介!


2023年12月27日

「ゲームコンセプトアート」という言葉は、「聞いたことはあるが、どんな意味や目的があるのかはわからない」という人が多いでしょう。

 

そこでこのコラムでは、ゲームコンセプトアートとは何か、どんな目的があるのかなどを解説します。ゲームコンセプトアートを仕事にしたい人に有効な情報が多数あるので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

 

ゲームコンセプトアートとは?

この項目では、まず「ゲームコンセプトアート」とはなにか、を解説します。

 

言葉の定義

そもそも「concept」という英単語には、「構想」、「発想」、「概念」といった意味があります。そのため、ゲームコンセプトアートは、ゲームのコンセプトやイメージを伝えるための画像と考えて間違いありません。

 

例えばゲームに登場する主要キャラクターや道具、機械や舞台を、色合い、タッチ、構図などに配慮しながら描くことで、その画像を見た人にどんなゲームなのかを伝えることを目的としています。

 

ゲームコンセプトアートの目的とは?

この項目では、ゲームにおけるコンセプトアートの目的を記載します。

 

パターン①:対社内への認識統一を図るため

ゲームコンセプトアートは、開発メンバーの認識を統一するためにゲーム開発の初期段階で描かれます。そのため、ゲームコンセプトアートはゲームの世界観や雰囲気、テーマや到達点を表すように描かれます。ゲームで表現したい内容が詰め込まれているので、企画書をアートにしたものと言い換えることもできます。

 

パターン②:対社外へのアピールや承認を得るため

ゲームコンセプトアートは、社外へのアピールにも使用されます。ゲームを開発している会社は、クライアントやスポンサー企業にゲームコンセプトアートを見せてプレゼンテーションを行います。もちろん、企画書などの文字情報も提示しますが、文章から実際に制作されるゲームを想像することは容易ではありません。そんなときゲームコンセプトアートがあると、世界観やテーマが一目で伝達可能です。

 

つまりゲームコンセプトアートの出来次第で承認が得られないこともあるので、コンセプトアートを担当するアーティストは細かい点まで気を配って作り上げます。

 

またゲームコンセプトアートは、ユーザーにとっては近々リリースされるゲームの期待感を高めることに役立ちます。ゲームコンセプトアートには世界観だけでなく、ゲームの背景や行方も盛り込まれていますから、1枚の絵からストーリーを想像する楽しみもあります。

 

ゲームコンセプトアートを作る上で必要な力は?

この項目では、ゲームコンセプトアートを作る際に要求されるスキルを紹介します。

 

読解力

ゲームコンセプトアートはゲームの企画をまるごと画像化したものです。そのためアーティストはゲームの企画書を細部までしっかり読解し、画像の中に盛り込まなければなりません。またゲームの企画を立てた人との打ち合わせから、作り手が伝えたいことを読み取る力も要求されます。

 

メッセージをまとめる力

ゲームコンセプトアートの制作者は、ゲームのメッセージを画像で伝えなければなりません。そのため、描くキャラクターや道具、構図や色合いなど全ての要素にこだわる必要があります。例えば異世界が舞台のファンタジーRPGでも、友情や希望を語る明るいゲームと、絶望的な状況からの逆転を描くハードなゲームとでは、選ぶべき色合いやタッチは全く異なります。

 

また、多くの要素を盛り込むことばかり考えてしまうと、情報が多すぎて伝えるべきことが見る側に届きにくくなることもあります。それを踏まえて、コンセプトアーティストはメッセージやテーマを効率的に伝えるように配慮する必要があります。

 

発信力

コンセプトアーティストはゲームコンセプトアートを、勝手にイメージして書くわけではありません。開発するゲームのコンセプトを見る人に伝えることがコンセプトアートの目的です。そのため、ある程度書いたところでゲームを企画した人のイメージにあっているかを発信し、方向性があっているかをすりあわせながら作業を進める必要があります。

 

3DCGツール及び2Dツールの利用経験

コンセプトアートを担当するアーティストは、依頼者の要望に応えるためにできるだけ多くの引き出しを持っている必要があります。その中でも3D及び2DCGツールの操作スキルは必須です。またデッサン力や、色彩選択の知識もあった方がよいでしょう。

 

コンセプトアートの書き方例

ここからは、コンセプトアートを書く際の流れを解説します。とはいえ、コンセプトアートの作画方法や手順は決められたものではないので、下記はあくまでもひとつの例であることはご理解ください。

 

ラフの作成

まずラフスケッチでアイデアや要素を出し、何をどんなレイアウトで描くのかを考えます。ある程度書いた段階でクライアントと一緒に確認やすりあわせを行います。この、ある程度書いて確認するというサイクルは、何度も繰り返されることが一般的です。

 

この工程で最も重要なのは、ゲームコンセプトアートをどんなものにするのかを、クライアントとアーティストの双方が納得できるまで意見を交換することです。

 

シルエットをつける

ラフスケッチで方向性が決まったら、画像にグレーのシルエットを付けて立体的な把握を進めます。この工程は特に3DCGでコンセプトアートを描く際に重視されます。線画だけでは立体感をイメージしにくいからです。

 

立体感を作る

前の項目で与えた立体感をさらに際立たせ、仕上がりが予想できるものにしていきます。また、光源を踏まえた陰影をつけることで、立体感に加えて描くアートの情景も明瞭化します。

 

詳細を仕上げる

色を細かい点まで塗り分けたり、背景を加えたりしてコンセプトアートを仕上げていきます。また複数のレイヤーを使って色合いに変化をつけるなど、テクニックを駆使してゲームのコンセプトを際立たせます。

 

コンセプトアーティストのキャリアパスについて

ゲーム会社に雇用されているコンセプトアーティストであれば、スキルを極めてアートディレクターになる道が考えられます。また、実力に自信が持てるのであれば、独立起業や、フリーランスのアーティストとして生きていく選択肢もあるでしょう。

 

ゲーム会社を離れた場合、ゲーム業界だけでなく映画などの他分野に仕事を広げていくこともできます。

 

まとめ

ゲームコンセプトアートの概要や目的、制作の流れなどを解説しました。ゲームコンセプトアートはゲームの世界観やテーマなどを凝縮した画像で、ゲーム会社がクライアントにプレゼンをする際や、リリース前にユーザーの期待感を高めることなどに利用されます。そのため、コンセプトアーティストは非常にやりがいある仕事です。

 

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・職種:コンセプトアーティスト BGアート キャラアート

・募集年収:前職をベースに考慮

・雇用形態:契約社員

・勤務地:東京都新宿区

・業務内容:社内プロジェクトのコンセプトアーティストとしてアート・デザインを制作していただきます。
具体的には、ゲームのコンセプトアート、キャラクターデザイン、服装・武器・ガジェット・家具・装飾具のデザイン、モデル制作のための設定画や細部資料画像作成など。

※応募にあたっては必ずポートフォリオをご提出ください。

必須スキル:基本的ビジュアルアート制作能力(デッサン力、構成力、世界観の構築力)
・Photoshopや同種のデジタルペイントアプリを使った2Dペイントの制作スキル

 

なお、「G-JOBエージェント」はゲーム業界の求人のみを扱っており、「コンセプトアート」などのキーワード検索ができます。上記の例以外にもコンセプトアートを扱う求人は多数ありますので、ゲーム業界への転職を目指す人は、ぜひ「G-JOBエージェント」をご利用ください。

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