20代未経験でゲーム業界への転職はできるのかを徹底解説します!


2024年1月5日

「一度は別の業種に就職したが、どうしてもゲーム会社に転職したい」という人は少なくありません。しかし「20代未経験でゲーム業界への転職は可能だろうか?」と懸念している人も多いと思います。

 

そこでこのコラムでは、「20代未経験でゲーム業界への転職は可能なのか?」という問いについて徹底解説していきます。可能・不可能という点だけでなく、就職しやすい職種、身につけておくと有利になるスキルなども併せて紹介するなど、ゲーム業界への転職に関する大きなヒントを提示しています。転職は人生を決める一つの大きな選択であり、不安も付き物ですが、それを解消し前向きにゲーム業界を目指すためにもぜひご覧ください。

 

20代未経験のゲーム転職は難易度は高いが不可能ではない

最初にこのコラムとしての結論を明記しておきます。

 

20代でゲーム業界未経験の人がゲーム会社に転職できるかは、難易度高めではあっても不可能ではない!というのが答えです。

 

未経験での転職はどの業界でも不利ですが、ゲーム業界ならではの理由があります。次の項目で、なぜ難易度が高いのかを分かりやすく記載します。

 

何故20代の未経験だとゲーム転職が難しくなるのか?

この項目では、20代未経験の人がゲーム業界に転職することがなぜ難しいのかを解説します。

 

ゲーム業界は特に専門性が大切になるため

実はゲーム業界では「慢性的な人手不足」が叫ばれており、その点では転職しやすい側面もあります。しかし、ゲーム業界は人気が高い職種であるため、新卒採用でも高学歴・高スペックを有する人がしのぎを削っています。また、ゲーム業界は他業種より比較的若い経営者が多く、転職でキャリアアップする気風も存在します。そのため転職者が多く、転職市場にも前述した高学歴・高スペックの人が多数存在しているのです。

 

また、ゲーム開発は最先端技術を扱うこともあって、専門性が要求されがちです。開発職は特にその傾向が高いので、未経験の人にとっては不利な要素が多いのです。

 

ポートフォリオ作成に困るケースが多い

ゲーム業界で開発系の業務を望むのであれば、ポートフォリオを充実させることが非常に重要です。ポートフォリオは「作品集」と思われがちですが、実はもっと深い意味をもっています。例えばデザインしたキャラクターを記載する場合にも、どんなツールを使って何時間くらいで仕上げたのかを明示することで、スキルのアピールができます。また意図的にテイストが異なる作品を上げれば、クリエイターとしての引き出しの多さが示せます。

 

このような前提を踏まえると、未経験の人ほど勝負できるポートフォリオを作成するのは難しいのが実情です。

 

その不利を補うには、デザインや開発技術など自身が望む職種に必要なスキルを上げて、経験者と比べても見劣りしないポートフォリオを作る必要があります。

 

20代の未経験者でも目指しやすいゲーム業界の職種は?

ここからは、ゲーム業界での就業経験がない人でも、比較的転職しやすい職種を紹介します。

 

デバッガー

デバッガーは、ゲームがリリースされる前にゲームをプレイして問題点を発見し、プランナーやエンジニアチームに報告する仕事です。エンジニアやデザイナーに比べると専門性は求められないので、未経験者でも転職しやすい利点があります。

 

とはいえ、もちろんデバッガーも楽な仕事ではありません。「ゲームをプレイしてお金がもらえる」と安易に考える人もいるようですが、ただ漫然とプレイしているだけではデバッガーの責任は果たせません。娯楽でプレイするときとは異なり、問題が起こったときにどんな操作をしたか、どんな挙動があったかを正確に知らせなければならないからです。

 

プレイが止まるような「停止バグ」なら見逃すことはないでしょうが、画面表示の間違いである「グラフィックバグ」や、エフェクトや効果音が挿入されていない「仕様バグ」などはぼんやりしていると見逃してしまいます。

 

優秀なデバッガーは、仕様書に沿って必要なプレイを行う堅実さ、過不足ない報告ができるPCスキルやコミュニケーション能力、問題を見逃さない集中力、同じプレイを繰り返すことに耐えられる持続力などを有しています。

 

そのため上記に当てはまる素養があれば、デバッガーを目指す際にはぜひアピールしてください。

 

ゲームプランナー

ゲームプランナーはゲームの企画を考える重要な仕事です。とはいえ、エンジニアやデザイナーに比べると専門性は要求されにくいので、未経験の人でも転職しやすい職種でもあります。

 

ゲームプランナーに求められるスキルとしては、ゲームを盛り上げる発想とそれをまとめる企画力、企画を通すためのプレゼン力、企画の根拠となる情報収集力、企画の効果を正確に知るためのデータ分析力などが重視されます。

 

ゲームプランナーの求人では、ゲームの企画書提出を求める会社も実際に存在します。そのため、ゲームプランナーを目指すのであれば、まずネット上でサンプルを見つけて一般的書式を学習しましょう。そのうえで自分なりのゲーム企画を立て、企画書を作ってみることをおすすめします。

 

ゲームエンジニア

異業種ではあっても、現在エンジニアやプログラマ系の仕事をしている人ならゲームエンジニアへの転職は十分に可能です。

 

一般的なIT業界に比べると、ゲームエンジニアは比較的演出や処理速度が重視されること、ビジュアルへの関与度が高いことなどの違いはあります。とはいえ、「エンジニア」としての共通点はありますから、経験をしっかりアピールして転職成功に繋げましょう。

 

多くの企業では、ゲームエンジニアの求人を出す際に自社が使用している言語を採用情報に記載しています。そのため目指す会社が決まっているのであれば、事前に情報を確認しておきましょう。

 

また、異業種の人はエンジニアではあってもゲームエンジンを使ったことはないと思います。代表的ゲームエンジンである「Unity」や「Unreal Engine」は小規模で使う場合は無料です。そのため、ゲームエンジニアを目指す人なら、ぜひゲームエンジンの基礎知識や操作スキルを身につけておきましょう。

 

ゲームクリエイター以外の職種

クリエイター以外の職種であれば、現在の職業で蓄えた経験がより生かしやすいでしょう。例えば経理や総務、法務などの職種なら、会社ごとの違いはあるとしても、基本的に共通する業務が多いはずです。そのため、経験値をアピールした転職活動は十分有効です。

 

また、営業やマーケティングはゲーム業界ならではの部分はありますが、それでも全くの未経験者より優位であることは間違いありません。

 

これまでの経験値をアピールする場合、経験年数や業務内容を明示するだけでなく、どんな功績があるか、どんなことが得意なのかもしっかり伝えましょう。

 

さらに、同じ職種で転職する場合、現職で何らかのトラブルがあったことが考えられますが、過去の就業先をあまり悪く言うと悪印象を与えます。そのため、パワハラなどネガティブなことがあったとしても事実を端的に伝え、愚痴や苦労話が前面に出ないように意識しましょう。

 

未経験でも身につけておきたい知識や経験

異業種からゲーム業界への転職を目指すのであれば、身につけておいた方が有利なスキルや知識は多数存在します。以下でゲーム業界に転職するために必要となる代表的な知識や素養を紹介します。

 

ゲーム業界の基礎知識

異業種からの転職が不利な理由のひとつに、ゲーム業界の基礎知識がない点が挙げられます。その点を補うために、転職活動を始める前にゲーム業界の基礎知識を学習しておきましょう。

 

最低限知っておくべき知識を以下に列挙しますので、それぞれの知識を深め、頭に入れておいてください。

・パブリッシャーとデベロッパーの違い

・コンシューマゲームとスマホゲームの違い

・ゲーム業界の市場規模

・ゲームのおおまかなジャンル

 

また、ゲーム史に残るような代表的なタイトルはできるだけプレイしておくことをおすすめします。誰もが知っているようなゲームは、開発中の共通知識として引き合いに出されることが多いからです。

 

ゲーム開発の基礎知識

ゲーム業界で働く以上、まずゲーム開発がどのような流れで行われるのかを知っておきましょう。また、開発に参加する職業について、企画職、エンジニア職、デザイン職、営業職など大まかな違いを理解しておくことも重要です。

 

さらに、異業種からの転職というマイナス要素をカバーするためにも、目指す職業の基礎知識を学ぶことも欠かせません。

 

例えば企画職を目指すのであれば、ゲームデザイン(ゲームの全体像)の企画書やイベントの企画書のサンプルをネット上で探してみましょう。そのうえで企画書の作り方を学び、自身でも作ってみることをおすすめします。

 

エンジニア系の仕事を目指すのであれば、ゲームエンジンの使い方やプログラム言語を学んでおく必要があります。プログラミングについてはスクールに入る手がありますし、短期の講習で学ぶなど手段は豊富にあります。なお、言語を選ぶ際には、ゲームで使用されることが多い言語を選択してください。(転職したいゲーム会社が決まっているのであれば、その会社の採用情報に使用頻度が高い言語が明記されていることが多いです)

 

デザイン職であれば、2Dまたは3DCGについて学び、実際に制作できるスキルが欠かせません。またPhotoshopやIllustratorなどスタンダードな画像系のツールも使えるようになっておきましょう。

 

ゲームエンジンに対する基礎知識

近年までゲーム開発にはプログラムが欠かせない存在でしたが、汎用性が高い市販ゲームエンジンの登場によって、ゲームエンジンだけでもある程度のゲームが作れるようになっています。

 

ゲームエンジンとは、ゲームの開発をするために必要な要素をそろえた開発環境です。そのため、エンジニア以外の職に就く人でも、ゲームエンジンに触れ、基礎的な知識を持っておくことで、ゲーム開発に参加しやすくなるのです。

 

また、可能な範囲でプログラミングの基礎も学習しておくと、エンジニア系の職種とのコミュニケーションが取りやすくなります。プログラミングに使う言語は複数存在するので、一概にどれが良いとは決めにくいですが、C#、C++、JavaScript、Lua、Swift、Pythonなどが代表的です。

 

ゲームが好きという思い・熱量

ゲーム会社に入ることを目指す人であれば、ゲームへの情熱を語ることも重要です。そんな中で、単に「ゲーム好き」というだけでなく、その会社でなければならない理由を述べることが重視されます。そして、異業種からの転職の場合、よりいっそうその会社を選んだ理由を明確にすることをおすすめします。

 

ゲーム業界では他業種に比べると転職に対するマイナスイメージが少ないですが、それでも採用担当者は「最初は異業種を選んだ人」という前提で検討します。この前提をマイナス要素にしないためにも、「今までいた業界よりマシだと思ってゲーム業界への転職を目指している」のではなく、「そのゲーム会社でなければならない」、「そのゲーム会社であればこのような貢献ができる」などの思いをしっかり伝えましょう。

 

20代未経験者がゲーム業界へ転職するためにすべきこと

この項目では、20代未経験者がゲーム業界に転職する上で考えておくべきことや、転職を成功させるための手段などを記載します。

 

自分の経験から、転職しやすい職種を選ぶこと

ゲーム業界は就職希望者にとって人気があるので、採用担当者は成績が優秀な人や高いスキルを持つ人を見慣れています。そのため未経験で転職を希望する人は不利になりがちです。それを払しょくするためには、自分の経験を踏まえた職種を選ぶことが重要です。

 

例えばエンジニアになりたい場合でも、エンジニア系の経験がない人がエンジニア職だけにこだわっていては転職成功率が下がります。そのため、まずはデバッガーやプランナーなど比較的経験値を問われにくい職種も考慮することをおすすめします。

 

また、クリエイター志望でも今まで事務系の仕事をしていたのであれば、まずは事務職での就職を目指し、入社してから希望の職種を目指す手もあります。

 

今持っているスキルでは難しい場合、派遣やアルバイトから始める

就職や転職を考える場合、正社員であることが望ましいとは思います。とはいえ、まずゲーム業界に入って経験を積むために、派遣やアルバイトから始める手もあります。会社によっては派遣やアルバイトを社員登用する場合もありますから、成果を上げて正規雇用されれば、結果的に効率よく目的が達成できます。

 

そのようなルートを目指すのであれば、業務を真剣にこなすだけでなく、社内の人たちと積極的にコミュニケーションを取るようおすすめします。その際、社員登用されたいという待遇上の希望だけでなく、ゲーム会社でどんな仕事をしたいのかも伝えましょう。

 

社員登用されるかどうかは、その会社の情勢やタイミングにもよるので、うまくいく保証はありません。とはいえ、ビジョンを持って取り組んでいる人は漫然と仕事をしている人より高評価を得られます。そのためにも正規雇用を目指していることはしっかり公言しましょう。

 

また、アルバイトや派遣で働いた会社で正規雇用されない場合、その経験をアピール材料として他のゲーム会社への転職を目指しましょう。

 

ソーシャルゲームやモバイルゲームを目指す

会社の規模や実績にもよりますが、コンシューマゲームを扱う企業よりも、ソーシャルゲームやスマホゲームを専門とする会社の方が転職しやすい傾向があります。

 

これは、コンシューマゲームよりもソーシャルゲームは開発費が低めで開発速度が速いことに起因しています。また、ソーシャルゲームを扱う会社の方が比較的「経験不問」の募集を出すことも多いです。

 

まとめ

「20代未経験でゲーム業界への転職は可能だろうか?」という疑問について、徹底解説しました。20代未経験でゲーム業界に転職するのは、不可能ではありません。ただし、ゲーム業界は専門性を求める傾向が高いことや、そもそも高学歴・高スキルな人が転職市場に多いこともあって、未経験者にとっては容易ではありません。

 

そのため、まずゲーム業界に転職するために必要な知識や、就きたい職種に要求される知識・スキルを身につけること、自分にとって転職しやすい職種を選ぶことなどの工夫が必要です。

 

なお、ゲーム業界への転職を考えるのであれば、ゲーム業界に特化した転職情報サイト「G-JOBエージェント」を利用することをおすすめします。株式会社リンクトブレインが運営する「G-JOBエージェント」には、「プランナー」や「エンジニア」など職種やキーワードで求人を検索できる機能があります。一般の求人サイトでは「エンジニア」で検索すると、ITエンジニアや機械エンジニアもヒットしますが、「G-JOBエージェント」ならゲームに関連しない求人は出てこないので、検索しやすい利点があります。

 

また、「G-JOBエージェント」はゲーム会社とのつながりを有しており、非公開求人も多数もっています。さらに、ゲーム業界に精通したエージェントがそろっているので、転職に向けた的確なアドバイスも提供できます。ゲーム業界への転職を望む人は、経験の有無に関わりなく、ぜひ「G-JOBエージェント」をご利用ください。

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