ロールプレイングゲーム(RPG)とは?概要・魅力を徹底解説!
2024年3月27日
「ロールプレイングゲーム(RPG)」はゲームの中でもファンが多いジャンルとして定着しています。とはいえ、RPGの世界観や構成要素まで説明できる人はそれほど多くないでしょう。
そこでこのコラムでは、RPGの起源や構成要素などを深掘りします。ぜひRPGを語る際の参考にしてください。
昔も今も人気RPG(ロールプレイングゲーム)とは?
「ロールプレイ」という言葉は、「役割」を意味する「ロール(role)」と、「演じる」という意味の「プレイ(play)」から成り立っています。つまりロールプレイングゲーム(RPG)は役割を演じるゲームを意味しています。とはいえ、この説明だけではわかりにくいので、以下でRPGの起源や構成要素を解説します。
RPGの起源
「RPGの起源」をどう捉えるかは、視点の持ち方で変わります。
RPGの成立に大きな影響を与えた存在として、1950年代に発表された小説『指輪物語』が有名です。また、コンピューターゲームではなく紙やペン、サイコロなどを用いる「ゲーム」として「ロールプレイング」を確立したのは1974年に登場した『ダンジョン&ドラゴンズ』です。
コンピューターゲームとして初めてRPGを扱ったのは、1980年にアメリカでリリースされた『ローグ』です。ほぼ近い時期にリリースされた『ウルティマ』は『ドラゴンクエスト』などに大きな影響を与えた存在ですし、『ウィザードリィ』は3DダンジョンRPGの元祖として知られています。
いずれにしても、コンピューターゲームのRPGが登場したのは1980年代初頭と見て間違いないので、現在までに40年以上の歴史があることは確実です。
RPGの基礎的世界観
RPGは近年かなり多様化しています。とはいえ現在でも、「探索」と「発見」はRPGの基礎的な世界観として生きています。物語の舞台が異世界の場合でも、リアルな都市であっても、プレイヤーが「物語の進行に必要な何か」を探し、見つけることによってゲームが進んでいく構造はほぼ変わりません。
また、RPGの世界観はマンガや映画、小説やアニメなど幅広い分野に影響を与えています。『ドラゴンクエスト』を中心とするRPGの音楽がオリンピックの開会式で使用されたことでも、日本の文化とはもはや切り離せない状態になっていることがわかります。
RPGに欠かせない要素
名作と言われるRPGは、魅力的なストーリーでユーザーを引きつけるように作られています。「続きが気になってプレイがやめられない」と言われるような没入感は、ストーリー重視のRPGならではの楽しみです。
また、多くのRPGでは、メインストーリーと並行してサブストーリーやサブクエストが用意されています。メインストーリーの前日譚やサブキャラを掘り下げる話があることで、物語の深みが増す仕組みです。
さらに、RPGで重視されるのは世界観の構築や戦闘システムです。物語の舞台は異世界、現代社会、歴史上のある時期など様々ですが、どのような背景であっても世界観をしっかり構築することが重要です。
また、ストーリーと並行してどのようなバトルシステムを組み込むかもRPGのカギです。バトル要素はキャラクター育成の動機につながりますから、段階的に敵が強くなっていくことや、戦略性などでユーザーが長く楽しめることもRPGで重視される要素です。
日本で人気が高いJRPGのシステム
日本のRPGは海外で作られるものとは異なる特徴を有していることから、「JRPG」とも呼ばれます。この言葉は明確に定義されたものではありませんが、『ドラゴンクエスト』シリーズで確立された以下の特徴をもつとされています。
・コマンド式の戦闘
・ストーリー重視のシナリオ
・定められたストーリーを追う方式(行動の自由度が低い)
・アニメ的なタッチが多いこと
ゲームの進め方が一本道なことを揶揄する言説もありますが、感動のラストシーンを共有しやすいことは、JRPGの大きな魅力です。
ユーザーが好む「リアル志向」
欧米のRPGはアニメ的な画像が多いJRPGとは異なり、リアル志向が顕著です。登場するキャラクターだけでなく、街や車、背景なども現実的に描かれます。また、進行の自由度が高い点でも、海外のRPGは一本道と言われるJRPGとの違いが顕著です。
世界のプレイヤーとつながるMMORPG
1990年代後半からインターネット環境が普及したことで、世界中のプレイヤーとつながるゲームが増えました。MMORPGもその中の代表的なジャンルです。数千人、数万人のプレイヤーがリアルタイムで参加し、コミュニケーションを取りながらプレイすることがMMORPGの魅力です。
少人数精鋭のMORPG
MORPGはMMORPGと共通点が多いですが、MORPGは少数精鋭で目標に向かうケースが多いです。1996年にリリースされて人気を獲得した『ディアブロ』をはじめとして、多数のタイトルが生み出されています。
RPGのゲームスタイル
この項目では、RPGの代表的なゲームスタイルを紹介します。
世界観に没入したい「王道RPG」
「王道RPG」に明確な定義はありません。とはいえ、個々のスキルをもつパーティーが複数のクエストをこなしながら旅を続け、魔王を倒したり、世界を救ったりするゲームは「王道」と呼ばれがちです。
ラストシーンまでたどり着けば、達成感や感動を伴う作りになっているので、ユーザーの心に残るタイトルが多いジャンルでもあります。
探索と冒険を楽しむ「オープンワールドRPG」
「オープンワールドRPG」は近年増えているジャンルです。マップ内を自由に歩き回る楽しみがありますし、ストーリー進行に拘束されないプレイができることで人気があります。
スリルアクション大好き!「アクションRPG」
JRPGの特徴のひとつであるコマンド式ではなく、キャラクターを細かく操ることを特徴とします。瞬間的な操作や判断が求められるので、オートバトルのゲームでは味わえないスリリングさが魅力です。
頭脳派には「シミュレーションRPG」
戦略や戦術を駆使して勝利を目指すRPGです。地形やスキルを利用した闘いの緊張感や、一手一手の重さを痛感する展開など、頭脳派プレイヤーにおすすめです。
単純でも脳トレ「パズルRPG」
パズルゲームはシンプルに操作できるものが多いので気軽に楽しめますし、脳トレの一環としても人気があります。そこにRPG要素を加えたのが「パズルRPG」です。パズルをクリアすればストーリーが進んでいくスタイルなので、パズルで成功する快感とストーリーの面白さを味わえる魅力があります。
人気になるRPGの特徴
ここからは、人気が出るRPGが有することが多い特徴を紹介します。
初心者にわかりやすいチュートリアル
多くのゲームでは、プレイ開始時にチュートリアルが実装されています。チュートリアルはプレイの方法やルールを理解してもらうためのものなので、まず初心者にもわかりやすいことが重視されます。とはいえ、チュートリアルに面白みがないと、ユーザーが途中脱落するリスクが増します。そのため、魅力のあるキャラクターや先のプレイが楽しみになるような作りをすることが重要です。
プレイヤーとコミュニティ
面白いゲームであれば語りたくなりますし、攻略が難しいクエストの情報交換が自然と行われます。そのため、面白いRPGほど、プレイヤー間のコミュニティが形成されがちです。
また、グッズ販売や二次創作、イベントの開催などがあればプレイヤーの楽しみも広がり、さらにファンを呼び込んでいく効果が生まれます。
豊富なカスタマイズとオリジナルキャラクター
育成要素が強いRPGなら、カスタマイズの楽しみがあります。外見が同じでも「俺が育てた〇〇は強い!」と思えることは、ユーザーの誇りです。
また、最近はキャラクターメイキングがかなり細かくできるようになったことで、オリジナルキャラクターでプレイできることも人気RPGの大きな要素です。
飽きないゲームバランス
「ユーザーを飽きさせない」ことも人気RPGには欠かせない要素です。ストーリーが面白いことももちろんですが、育成やカスタマイズが適度に楽しめること、育成が進むことを前提として敵が強くなっていくことなど、人気RPGではバランスが取れたゲーム作りが行われています。
壮大に作りこまれた世界観とビジュアル・音楽
世界観をしっかり作りこむことはRPGの重要な要素です。壮大に見えても、整合しない部分があるとユーザーの熱は冷めます。そのため世界観がしっかりと作りこまれていることはヒットの大前提です。
また、キャラクターのビジュアルや音楽もユーザーを引き付けるための要素として、世界観にあわせて作成する必要があります。
RPGの選び方
この項目では、自分に合うRPGを選ぶ際に参考になる7つの基準を紹介します。
好みのジャンル
RPGにはいくつかのジャンルがあるので、選ぶ際の大きな基準にできます。例えば剣と魔法、冒険と出会いを軸とする王道ファンタジー、スリリングなアドベンチャーRPG、気軽に楽しめるパズルRPGなど、ジャンルに着目することで、ゲーム選択の効率は大きく上がります。
ゲーム機
近年はゲーム機に関係なくプレイできるタイトルも増えていますが、Nintendo SwitchやPlayStationなど、特定のゲーム機でしかプレイできないゲームもあります。また、ゲーム機ではなく、PCやスマートフォンでしかゲームをしないという人もいるでしょう。そのため、持っているハードウェアもプレイするゲームを決めるための大きな要素です。
自由度高め
RPGには一本道でゴールに向かっていく楽しみもありますが、自由にプレイしたいという人もいるでしょう。そんな人には、オープンワールドなどの自由度が高いゲームがおすすめです。
ターン制
「自分と対戦相手が同時に攻撃しあうゲームより、落ち着いてバトルを楽しみたい」という人はターン制のRPGを選ぶと良いでしょう。
プレイ人数
「ゲームは1人でプレイする」という人がいる一方、「チームで役割分担するRPGを楽しみたい」という人もいます。
シリーズ
RPGには有名シリーズが多数存在するので、既存のシリーズをプレイするのもおすすめです。特に有名タイトルなら情報も豊富なので、攻略に手間取った際に対策しやすいメリットがあります。さらに、ファン層が厚いRPGなら二次創作やコスプレなど、楽しみ方が幅広い点も魅力です。
家族で遊ぶ(対象年齢の確認)
RPGの中には家族でプレイするのに向いているものと向いていないものがあります。例えばゴア描写や性的描写などを含むゲームもありますから、小さいお子さんとプレイする際には、対象年齢を確認してください。
まとめ
RPGの起源や構成要素などをまとめました。RPGには既に40年を超える歴史がありますから、非常に多様化が進んでいます。とはいえ、ジャンルやプレイスタイルなどに着目すれば、RPGの分類は可能なので、自分にあうタイトルを効率よく選択できるでしょう。また、あえてチャレンジしたことがないジャンルをプレイしてみるのも、新たな発見につながるのでおすすめです。