フランスのゲーム会社を徹底解剖!有名な会社から今後の展望まで紹介
2025年3月13日
フランスにはUbisoftやQuantic Dreamなどの世界に知られるゲーム会社がありますし、「アサシンクリード」シリーズのように日本でも親しまれているタイトルが多数生み出されています。
このコラムではフランスのゲーム産業に興味がある人に向けて、フランスの有名ゲーム会社や注目のタイトルを紹介し、フランスのゲーム会社に転職する際のポイントや、フランスのゲーム市場の動向などを解説します。
フランスに本社を置く有名ゲーム会社一覧
この項目では、フランスに本社を置く多数のゲーム会社の中で、特に有名な4社を紹介します。
Ubisoft(ユービーアイソフト)
UbisoftはGuillemot兄弟が1986年に設立したゲーム会社です。Ubisoftは世界各地にスタジオを45ヶ所以上も開設しており、全体で21,000人もの従業員をもつ巨大ゲーム会社です。
とはいえUbisoftは単に拠点数を拡大しているだけでなく、各国あるスタジオが共同でプロジェクトを進める開発スタイルをもっています。異なる文化や価値観が混ざり合うことで、作品の厚みが出るという考え方がこのビジネススタイルを支えています。
代表作としては、「アサシンクリード」シリーズ、「レインボーシックスシージ」、「STARWARS OUTLAWS」などがあります。
公式サイト:Ubisoft | Ubisoft 公式ウェブサイトへようこそ
Quantic Dream(クアンティックドリーム)
Quantic Dream(クアンティックドリーム)はデビッド・ケージ氏が1997年に設立したゲーム会社です。スタート時点では小さなアパートに友人が集まる地位様な企業でしたが、集まったメンバーは画期的なアイデアをもっていたので、すぐに会社としての発展も始まります。2025年現在はフランスのパリとカナダのモントリオールにスタジオがあり、400人以上が雇用されています。
Quantic Dreamの代表作としては「Heavy Rain」、「Detroit: Become Human」、「Beyond: Two Souls」などがあります。
Quantic Dreamという社名は「量子物理学」と「夢」をあわせたもので、科学、テクノロジー、創造性の融合を意味しています。
公式サイト:Quantic Dream - Official Site
Focus Entertainment(フォーカスエンターテインメント)
Focus Entertainment(フォーカスエンターテインメント)は1996年に設立されたパブリッシャです。設立当初はPCゲームの開発をメインとしていましたが、2010年代にコンシューマー機向けのゲーム開発を行うようになり、日本での知名度も上がっていきます。また2006年以降Steamでのリリースも開始し、デジタル販売が増えていくことを見越して自社サイトで直接販売も始めます。
Focus Entertainmentの代表作としては「Cycling Manager」、「Aliens: Fireteam Elite」、「MudRunner Mobile」などがあります。
公式サイト:Home - Focus Entertainment
Dontnod Entertainment(ドントノッド)
Dontnod Entertainment(ドントノッド)は2008年にパリで設立された会社です。「Dontnod」という社名には「うなずくな」という意味があることから、「イエスマンにならず、やりたいことをやれ」という思いが込められています。
手がけたゲームのジャンルはアクションやRPG、アドベンチャーなど非常に多彩です。また、2020年にはカナダのモントリオールに子会社を設立し、グローバル化を進めていきます。
Dontnod Entertainmentはストリー性が強い作品造りを意識しており、ジャンルとしてはアドベンチャーゲームが得意です。Dontnod Entertainmentの代表作としては「Remember Me」、「Life is Strenge」、「Captain Spirit」などがあります。
上記の中でも「Life is Strenge」は権威ある賞を複数獲得しており、世界的にも知られるタイトルとなっています。
フランスに拠点を持つ海外の有名ゲーム会社
ここからは、フランス以外の国に本社を置きながら、フランスにも拠点を設置しているゲーム会社を紹介します。
Electronic Arts France
Electronic Artsは1982年に設立されたゲーム会社で、本社はアメリカのカリフォルニアに位置しています。フランスではリヨンのセーヌ川近郊に拠点を置いており、ゲームをパブリッシングする部門だけでなく、法務や財務などの部門も設置されています。
Electronic Artsは40年を超える歴史があるため有名タイトルを多数輩出していますが、代表作としては「Apex Legends」、「シャドウ オブ ザ ダムド」、「StarWars」シリーズなどがあります。
公式サイト:Page d'accueil Electronic Arts - Site officiel EA
RIOT GAMES
RIOT GAMESは2006年に設立された会社で、世界各地に20を超えるスタジオやオフィスを設置、総従業員数は4,500人を超えています。RIOT GAMESの本社はアメリカのロサンゼルスにありますが、フランスではパリに拠点を置いています。
RIOT GAMESの代表作としては「リーグ・オブ・レジェンド」、「VALORANT」、「レジェンド・オブ・ルーンテラ」などがあります。
公式サイト:Home | Riot Games
Bandai Namco Entertainment France
Bandai Namco Entertainment Franceはバンダイナムコグループのフランスの拠点です。バンダイナムコは1950年創業のバンダイと、1955年創業のナムコが2005年に合併してできた会社です。
Bandai Namco Entertainment Franceは「パックマン」や「ソウルキャリバー」、「鉄拳」や「ダークソウル」などのプロジェクトを担当しています。
なお、バンダイナムコ全体としては「太鼓の達人」シリーズ、「機動戦士ガンダム」シリーズ、「パックマン」など多数の代表作があります。
公式サイト:Bandai Namco Europe | Site Officiel
フランスのゲーム会社が開発した注目タイトル
ここからは、フランスのゲーム会社が開発し、世界的に注目されているタイトル3選を紹介します。
1. Assassin’s Creedシリーズ(Ubisoft)
「Assassin’s Creed」シリーズはUbisoftの代表作のひとつで、2007年にリリースされた第1作以来、10作以上も生み出されています。
タイトルによって地域がヨーロッパだけでなくアメリカや日本に移動しますし、時代も古代ギリシャやルネサンス期など大きく異なりますが、アサシン(暗殺者)の存在は全タイトルで共通です。
アサシンたちのアクロバティックで自由度の高い動きはプレイヤーの興奮を呼びますし、緻密なグラフィックや豊富な暗殺手段など、ゲームならではの魅力も豊富なことから世界中のプレイヤーに愛されています。
公式サイト:「アサシン クリード」シリーズ | Ubisoft (JP)
2. Heavy Rain(Quantic Dream)
「Heavy Rain」はQuantic Dream が開発したアドベンチャーゲームで、2010年にソニー・インタラクティブエンタテインメントからリリースされています。4人の主人公が連続殺人事件の犯人を追うゲームですが、マルチエンディングになっているため主人公のひとりが死んでもそのままゲームが続きます。
高い没入感と心揺さぶる展開が魅力的で、記憶に残る名作との評判も得ているタイトルです。
公式サイト:Heavy Rain | Official Site | Quantic Dream
3. Life is Strange(Dontnod Entertainment)
「Life is Strange」はDontnod Entertainmentが開発した三人称視点のアドベンチャーゲームです。第1作目は2015年にリリースされており、高い人気を獲得したことでシリーズ化されています。
時を巻き戻す能力を得た少女マックスを中心とするアドベンチャーゲームで、ミステリー要素と青春のほろ苦い感覚を並行して楽しむことができます。
本作はThe Game Awards 2015をはじめとする多数の賞を獲得し、世界的に有名なシリーズに成長しています。
公式サイト:Life is Strange - DON'T NOD
フランスのゲーム業界における求人・キャリア情報
ここからはフランスのゲーム業界における求人・キャリア情報を紹介し、フランスのゲーム会社で働く魅力やフランスで就業するためのポイントなどを解説します。
フランスのゲーム会社で働く魅力とは?
フランスではワークライフバランス重視の傾向が強く、早く仕事を終えることに注力するのが一般的です。また、「残業をするのは仕事ができないから」という考え方も強く、日本とは就労に関する考え方がかなり異なります。そのため、「過剰な仕事量があるのはある程度仕方ない」と考えがちな日本人にとって非常に魅力的です。
フランスは日本より物価が高めですが、フランスに3ヶ月以上住む人なら無料で健康保険に加入できます。また、パリなどの大都市は家賃が高いですが、地方都市なら家賃も安めで住宅は日本より広いです。さらに、フランスのエンジニアの平均収入は日本よりやや高い水準で推移しています。
これらを総合すると、フランスのゲーム会社で働けば必ず日本より良い暮らしができるとは限りませんが、条件や居住地域をしっかり検討すれば、短い就労時間で快適な暮らしを得ることが可能です。
日本人がフランスのゲーム会社で働くためのポイント
フランスのゲーム会社で働くためには、就労可能なビザを得る必要があります。ビザには複数の種類がありますが、容易に取得できるものではありません。そのため就労先を先に決め、雇用主にサポートしてもらう方法がおすすめです。そのため、所持しているスキルや経験を十分に生かせるゲーム会社を選ぶことが重要です。
求められるスキルとキャリアパス
ゲーム開発でフランスの企業に転職するのであれば相手がビザ発給を補助してまで欲しいと思えるようなスキルや実績があることが前提です。そのうえで、近年のフランスでは柔軟な対応力などのソフトスキルが重視されていることを踏まえて、論理的思考や予見スキル、コラボレーションスキルなど、ソフトスキルを十分にアピールしましょう。
とはいえ、フランス人に刺さる履歴書やポートフォリオの書き方は日本人にはわからないので、SNSなどを利用してフランスで働くゲーム開発者とのパイプを作り、アドバイスしてもらう手もあります。
また、フランスで働くには言語の習得も欠かせません。英語、フランス語ともに日常会話レベルは最低限必要ですが、どちらもビジネスレベルに達していることが理想です。足りない部分があれば前向きに補いましょう。
フランスでは日本より転職に対する抵抗感が低く、収入やキャリアアップのために転職するのは普通です。そのため、ビザの取得も考えてまずハードルが低い企業で採用を勝ち取ることがおすすめです。そのうえでフランスでの就労実績や語学力を高め、より良いキャリアを形成していくとよいでしょう。
フランスのゲーム業界における展望と課題
ここではフランスのゲーム業界の動向や展望、政府などの公的機関による助成などを解説し、フランスゲーム業界の可能性にも言及します。
市場拡大に向けた動向
アプリプロモーションサービスを提供するASO Worldが2023年に出した「フランスのモバイルアプリ市場が繁栄: ゲームとソーシャルアプリが主導権を握る」によれば、フランスのモバイルゲームは成長軌道にあり、2027年までの成長も十分に見込まれています。
また、市場調査に熟練したコンサルティング企業ADKIが提出した「デジタルゲーム市場分析」によれば2025年から2037年までのデジタルゲーム市場は年平均成長率17%で上昇を続けるとされており、フランスを含むヨーロッパの成長見込みも高いレベルにあると報告されています。
これらの報告から、フランスのゲーム市場拡大は今後も長く続いていくと予想されます。
政府支援と業界の成長戦略
フランスではゲーム産業を戦略的に成長させることが重要視されており、公的投資銀行などによる大きな支援が実施されています。また、フランスの国家的投資計画であるフランス2030にもデジタル産業への投資は盛り込まれており、ヨーロッパのデジタル産業部門をフランスが席巻する未来も描かれています。
このように国をあげた投資があることも、フランスのゲーム産業成長の大きな要因となっています。
グローバル市場におけるフランス発ゲームの可能性
前の項目で記載したように、フランスのゲーム業界は市場としての成長があり、政府の業界支援も盛んです。また、世界に知られるゲーム会社が多数存在している現状を考えれば、フランス発のゲームがグローバル市場に大きな影響を与えることは十分に考えられます。
まとめ
フランスの有名ゲーム会社や代表的タイトルを紹介し、フランスのゲーム会社で働く魅力やポイント、フランスのゲーム市場の動向などをまとめました。
フランスには歴史あるゲーム会社が多数存在していますし、政府の支援などもあって現状も成長を続けています。このためフランスのゲーム市場が世界的ヒットタイトルを生み出す可能性も十分にありますから、今後もフランスのゲーム産業には注目が必要です。