ゲームサーバーとは?自作、レンタルのメリット・維持費を解説


2024年1月26日

近年、『Minecraft』や『ARK:Survival Evolved』などをプレイする人の間で、自作サーバーやレンタルサーバーを利用する人が増えています。

 

ゲームサーバーがあると、オンラインマルチプレイのタイトルを楽しみやすくなるメリットがあります。ゲームサーバーに興味がある人は、ぜひこのコラムを最後まで読んで参考にしてください。

 

ゲームサーバーとは?

そもそも「サーバー(Server)」という英単語には、仕える人、つとめる人などの意味のほかに、料理を載せるワゴンや給仕人などのサービスを提供する人、または入れ物の意味があります。ITやインターネット関連用語として使う「サーバー」も、データなどを保管する入れ物であるとともに、クライアントの要求に応じてコンテンツを提供するコンピューターとして機能します。

 

一般的なサーバーは、DNSサーバー(ドメイン名やIPアドレスのひもづけなどを行うサーバー)、ウェブサーバー、メールサーバー、ファイルサーバーなどに分類されます。

 

ゲームサーバーも上記のようなサーバーの一種です。とはいえリアルタイムでマルチプレイを行う種類のゲームでは、通信状態が勝敗に大きく影響します。そのため、シビアな接続状況の維持を常に求められる点こそが、ゲームサーバーならではの特徴と言えるでしょう。

 

ゲームサーバーを自作する場合

ここからは、ゲームサーバーを自作することのメリットや自作の方法、注意点などを解説します。

 

ゲームサーバーを自作するメリット

自作サーバーがあれば、メディアの保存場所が増えますし、もともと使っているPCの負担を軽減することもできます。また、個人専用のサーバーであれば自由に設定できますし、複数のPC間でのデータ共有が容易になります。さらに、オンラインでマルチプレイを行うゲームであれば、自作サーバーでゲームのホストが可能となります。

 

例えば『ARK:Survival Evolved』や『Valheim』、『Minecraft』などの多人数で同時にアクセスするゲームを好んでプレイする人には、専用サーバーを構築するメリットは絶大です。サーバーを起動しておけば、ゲーム内で築いた拠点やアイテムの維持が可能となりますし、親しい友人だけでプレイを楽しむこともできます。また、ゲーム配信などを行う際に、視聴者にサーバーにアクセスしてもらうことで楽しみを増すこともできます。

 

ゲームサーバーの作り方

サーバーを自作する場合、メモリやCPU、HDDやSSD、電源やマザーボード、ケースなどが必要です。スペックは一概には言えませんが、例えば『Minecraft』を4人未満でプレイする前提なら、メモリが2GB以上、ディスク容量25GB以上を推奨します。

 

サーバーの物理的な作り方としては、購入したパーツを組み立てるだけです。その後、CentOSやUbuntuなどのLinux系OSをインストールし、プレイするゲームに合わせてマルチサーバー用のプログラムを導入する必要があります。さらに、サーバー運用に必要な設定を行い、ネットワーク設定のポート開放を行えばサーバーとして利用できます。

 

ゲームサーバーを自作する際の注意点

ゲームサーバーは24時間連続稼働することが基本ですから、それに耐えうるハード環境を構築する必要があります。また、何らかのトラブルが起こった場合、自力で対処する必要があります。そのため、サーバーを自作し、運用し続けるにはある程度の専門知識や技術力が欠かせません。

 

また、サーバーを自作するには、素材の購入や組み立て、OSの導入や設定など、多数の手間と費用をかける必要があります。費用的には、固定IPアドレスの契約費用や、常時稼働し続けることによる電気代も考えておくべきでしょう。さらに、セキュリティ対策を実施し、定期的にセキュリティのアップデートを行うことも必須です。

 

ゲームサーバーをレンタルする場合

前の項目まではサーバーを自作する前提で解説しましたが、ここからはサーバーをレンタルすることについて記載します。

 

ゲームサーバーをレンタルするメリット

ゲームサーバーをレンタルすれば、自作する際に必要な手間を大きく省くことができます。また、サーバーを自作する際には安くても数万円の初期費用が発生しますが、レンタルサーバーなら初期費用は数千円程度ですし、月額で使用量が発生する場合も数百円程度のプランもあるので、費用負担を抑えることができます。

 

レンタルの場合は、自作したときほどの自由度はありません。しかし、既存PCの負荷を減らすことはできますし、特定のメンバーだけでオンラインマルチプレイを楽しめる点も自作サーバーと変わりません。

 

レンタルゲームサーバーの選び方

ここからはレンタルサーバーを選ぶ際のポイントを紹介します。

 

操作が簡単か

サーバーの設定や保守に慣れている人なら心配ないかもしれませんが、多くの人にとってサーバーの管理は簡単ではないでしょう。そのため、できるだけ操作がしやすいものを選ぶことをおすすめします。

 

例えば、レンタルサーバーの中には専用の管理メニューが用意されていることが多いですが、画面構成はレンタル元によって異なります。そのため、扱いやすいものとそうでないものがあるので、事前に管理画面を確認することをおすすめします。

 

セキュリティ対策がされているか

近年はサイバー攻撃の被害も多様化しているため、油断するとどんなトラブルに遭うかわかりません。また、ウイルス感染などが起こった場合、自分だけでなく周囲の人に被害が及ぶ場合もあります。

 

とはいえ、レンタルサーバーの場合、セキュリティ対策もレンタル元が行っていますから、自作でサーバーを用意するときよりも油断しがちです。そのため、レンタルする前に、セキュリティ面に十分な配慮が行われているかを確認しておくようおすすめします。

 

コストパフォーマンス

サーバーをレンタルする場合、初期費用や毎月の費用が発生します。その際、月割りで考えると安く感じるようでも年間の合計で見ると意外と安くないということもあり得ます。

 

自作のサーバーは数十万円かかることもありますが、既存のパーツなどを使って安く抑えれば、物品購入費は数万円で済む場合もあります。仮に自作サーバーに5万円かかるとした場合と、毎月2,000円のレンタルを利用した場合では、2年で48,000円となってかかる費用があまり変わらないという考え方もできます。

 

自宅に物理サーバーを置いた場合、電気代がかかるので一概に比べられない面はありますが、事前にコストパフォーマンスを考えることが重要です。

 

レンタル中のサポート

サーバーのレンタル費用には会社ごとに異なるサポートが含まれています。例えば不明点があった場合の対応が、通話対応してくれる会社もあれば、メールやチャットのみで対応する会社もあります。

 

サーバーの扱いに慣れている人なら、通話を必要とするような事態は起きないかもしれませんが、慣れない人の場合通話で相談できれば大きな助けになります。そのため、対応方法や対応時間なども事前に確認しておきましょう。また、機器の初期トラブルなどがあった場合の交換対応なども重要です。

 

おすすめのレンタルゲームサーバー

レンタルサーバーを提供している会社は多数存在していますが、ここではゲームサーバーとして利用可能な3社の概要を紹介します。

※以下に記載する仕様や料金は2024年1月現在のものです。

 

【エックスサーバー】

日本国内のシェアナンバー1をアピールしている企業です。スタンダードプランなら初期費用不要で、月額990円というお手頃価格です。CPU6コア、メモリ保証8GB、ディスク容量300GBのサーバーが利用可能で、24時間365日対応のメールサポートと、平日10時から18時までのオペレーターチャットがついています。

https://game.xserver.ne.jp/

 

【ConoHa for GAME】

ゲーム用マルチサーバーのレンタルプランが3種類用意されています。4人以下向けの「2GBプラン」なら初期費用不要の月額579円、CPUは3コアでディスク容量は100GBです。5~10人向けの「4GBプラン」は初期費用不要の月額1,164円、CPUは4コアでディスク容量は100GB、11人以上向けの「8GBプラン」は初期費用不要の月額2,334円、CPUは6コアでディスク容量は100GBと設定されています(料金はすべて12ヵ月契約の場合)。

https://www.conoha.jp/game/

 

【AGAMES】

ゲームに特化したサーバーレンタルサービスを提供しており、『Minecraft』専用のプランが複数あるほか、『ARK:Survival Evolved』や『Valheim』向けの提案もしてくれます。例えば、『Minecraft』向けであれば、メモリ4GB、CPU4~8コア、NVMe25~50GBの標準プランが月額1,500円、Epycプランが月額2,500円、プレミアムプランが月額3,100円と設定されています。

https://agames.jp/

 

ゲームサーバーの維持費は?

自作ゲームサーバーを自宅に置いている場合、基本的に24時間365日稼働させるでしょうから、常時電気代が発生します。

 

どんなハードウェアを使っているかで電気代も大きく変わりますが、『Minecraft』専用のサーバーで毎月2,000~3,000円程度の電気代が発生するという試算があります。この場合、電気代だけで年間24,000~36,000円程度かかっていることになります。また、それ以外に固定IPアドレスの維持に毎月1,000円程度発生します。

 

一方、レンタルのVPSサーバーなら、月額数百円~2,000円程度で利用できるものが多いので、ランニングコストを比較するとレンタルの方が安く済むと考えて良いでしょう。

 

まとめ

「ゲームサーバーとはどんなものか」という疑問への回答や、自作ゲームサーバーのメリットや作り方などをまとめました。また、レンタルサーバーについても言及し、おすすめのサービスも紹介しています。

 

費用や手間を抑えることを重視すれば、自作の物理サーバーを置くよりレンタルでVPSを利用する方がコスパは良いでしょう。ただし、「ハードウェアやOSにもこだわりたい」と思う人なら、自作ゲームサーバーに大きな魅力を感じるでしょう。

 

これからゲームサーバーを利用したいと考えている人は、ぜひこのコラムを参照して自分に合った選択をしてください。

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