アドベンチャーゲームを楽しむ!名作ADVのご紹介
2024年3月27日
ゲームの中で大きなジャンルとなっている「アドベンチャーゲーム」を、定義や歴史、魅力などの視点から徹底解説します。おすすめタイトルも紹介していますので、「アドベンチャーゲームをもっと知りたい」という方はぜひ最後までお読みください。
アドベンチャーゲームってなに?
この項目では、そもそも「アドベンチャーゲーム」がどんなものなのかを解説します。
「アドベンチャー(adventure)」という英単語は「冒険」を意味するので、魔王を倒す旅やアクションを想像する人もいるかもしれません。しかし、アドベンチャーゲームは謎解きやミステリーが主軸であることが一般的です。(アクション要素を含む場合は、アクションアドベンチャーゲームと表記されることもあります)
明確な定義はないものの、「ゲーム内の状況に応じて行動を選択する中で、起こる変化に再度対応していくゲーム」であることが多いです。平均的に、キャラクターの成長を描くことは少なく、アクションはあっても主軸ではありません。
アドベンチャーゲームの始まり
アドベンチャーゲームは1970年代中盤にアメリカで開発された『Colossal Cave Adventure』が始祖とされています。このゲームにAdventureという単語が入っていたことで、アドベンチャーゲームというジャンル名が生まれたようです。
ただし、当時は現在のようにPCに画像を描写する技術はなかったので、テキストだけでゲームが進行していました。この流れから、文字を中心に進行するアドベンチャーゲームを「テキストアドベンチャー」と呼びます。
1982年には、グラフィックとともにストーリーが展開していく『Mystery House』が発表され、日本国内でもプレイされます。『Mystery House』は後世にも大きな影響を与えることとなり、現代のアドベンチャーゲームのベースとなっています。前述の「テキストアドベンチャー」に対して、この分野は「グラフィックアドベンチャー」と呼ばれるようになります。
さらに、ハードウェアの発展とともに、画面上でキャラクターが移動することもできるようになり、表現の幅が広がります。日本では1983年に『ポートピア連続殺人事件』が発売されたことを皮切りに、国産のアドベンチャーゲームが増えていきます。
初期のアドベンチャーゲームでは、コマンドを文字入力することが一般的でしたが、コマンドを選択する形式が日本で生み出され、多くの人にプレイしやすい形になっていきます。
その後、海外では謎解きとアクションを中心とするアドベンチャーゲームが主流となっていきますが、日本ではキャラクター重視のアドベンチャーゲームが増えていきます。
アドベンチャーゲームの魅力
この項目では、アドベンチャーゲームの魅力を掘り下げていきます。
能動的なストーリーへの参加
「推理や謎解きを楽しむだけなら推理小説やドラマでも良いのでは?」と思う人もいるかもしれません。しかし、アドベンチャーゲームにはプレイヤーが状況に応じて行動を選択しながら話を進めるという能動性があります。小説やドラマではストーリー展開に参加することができませんから、アドベンチャーゲームならではの楽しみが存在するのです。
推理・謎を解いていく面白さ
アドベンチャーゲームは推理や謎解きを主軸としています。推理のレベルは作品によって異なりますが、名作と呼ばれるアドベンチャーゲームは謎解きの面白さを追求しています。そのため、ほかのジャンルでは味わいにくい興奮があります。特に、与えられた情報に隠された謎を解いていく過程は、アドベンチャーゲームの最大の楽しみです。
複数のエンディング
アドベンチャーゲームは、プレイヤーの行動によってエンディングが変わる作品が多数あります。そのため、何らかの選択をするたびに緊張感があり、このジャンルならではの興奮を楽しむことができます。また、一旦ゲームを終えてから、別のエンディングを目指してプレイすることもできるので、一本のゲームを何度も楽しむことができます。
タイプ別アドベンチャーゲーム
ここでは、アドベンチャーゲームの4つのタイプを解説し、それぞれの代表作も紹介します。
直線型
直線型のアドベンチャーゲームは、「正しいエンディング」があり、間違った行動をすると主人公の死などでゲームをある部分からやり直す以外なくなるタイプです。この型の代表作として『探偵 神宮寺三郎 未完のルポ』があります。
フローチャート型
フローチャート型は複数のエンディングが用意されており、直線型のようにゴールが一つではないタイプです。『かまいたちの夜』はこの型の代表的な作品です。
マルチサイト型
主人公の死などによってあるポイントまで戻る形にすると、プレイヤーはある程度の未来を知りながら物語を進めることになります。この構造を能動的に取り入れて複数の時間軸をもつのがマルチサイト型で、『タイムトラベラーズ』がその代表作です。
主人公不在型
アドベンチャーゲームはある程度やり直すことを前提に作られるため、明確な主人公がいると、結果的に「過去に戻ってやり直す」という枠組みに縛られます。この問題を回避する方法として明確な主人公を作らないという手段があります。『ラブプラス』はこの主人公不在型の代表作です。
アドベンチャーゲームのサブジャンル
アドベンチャーゲームにはいくつかのサブジャンルがあるので、ここで紹介します。
サウンドノベル
一枚絵を背景としてテキストを読みながら進んでいくタイプです。選択肢が選べないものもあり、テキストアドベンチャーとは明確に異なる存在です。
ビジュアルノベル
キャラクターの立ち絵とテキストボックスを中心とするアドベンチャーゲームです。絵的な要素が強いことから、美少女ゲームが多いサブジャンルでもあります。
脱出アドベンチャー
名称の通り、何らかの状況や場所からの「脱出」を目的として、謎ときをしていくジャンルです。
アクションアドベンチャー
アクション要素を取り入れたアドベンチャーゲームです。アクションRPGと似た部分がありますが、アクションRPGはキャラクター育成が主要な行動であるのに対して、アクションアドベンチャーは操作スキルでゲームを進めていきます。
恋愛アドベンチャー
恋愛の成就をゴールとするアドベンチャーゲームです。似たジャンルに恋愛シミュレーションがありますが、シミュレーションの場合パラメータを上げたり育成したりする要素があります。一方の恋愛アドベンチャーは、最適解を選択することでゴールに近づきます。
アドベンチャーゲームの名作といえば?
この項目では、日本を代表するアドベンチャーゲーム3選を紹介します。
「逆転裁判」シリーズ
CAPCOMが2001年にリリースした『逆転裁判』を元祖とするシリーズです。プレイヤーは弁護士として難解な事件を解決し、依頼人を救っていきます。
「ひぐらしのなく頃に」シリーズ
同人PCソフトから始まったシリーズで、サスペンスアドベンチャーノベルと分類されています。架空の村で起こる怪事件を複数の視点から解き明かすスタイルで人気を獲得しています。
「Fate」シリーズ
2004年の『Fate/stay night』から始まったシリーズで、第一作はビジュアルノベルに分類されていました。現在では派生作品が多く生み出されており、全体として壮大なスケールにいたっています。
まだある名作アドベンチャーゲーム
ここまでに紹介した以外にも、名作アドベンチャーゲームは多数存在します。ぜひ以下のタイトルにもご注目ください。
STEINS;GATE
科学アドベンチャーシリーズの2作目として2009年にリリースされたタイトルです。その高い完成度から人気を獲得し、アニメや小説、ゲームの続編などが多数作られています。
Detroit: Become Human
近未来のデトロイトを舞台とするオープンシナリオ・アドベンチャーです。プレイヤーの選択がゲームを大きく動かすので、共感度や没入感が非常に高い作品として仕上げられています。
ダンガンロンパ 希望の学園と絶望の高校生
「ハイスピード推理アクション」で打ち出された、スピーディーな展開と謎解きの面白さが詰まった作品です。2010年にリリースされています。キャラクターも魅力的で多くのファンがいます。
まとめ
アドベンチャーゲームの定義や歴史、魅力などを徹底解剖しました。わかりやすくジャンル解説をしたうえで、具体的なおすすめ作品も紹介していますので、ぜひアドベンチャーゲームをプレイする際の参考にしてください。