魅力的なゲームUIデザイナーのポートフォリオの作成方法を紹介!
2023年11月27日
近年ゲームやITの業界で注目を集めている仕事のひとつに、UIデザイナーがあります。このコラムでは、ゲームUIデザイナーを目指す人に向けて、内定を勝ち取るためのポートフォリオの作成方法を紹介します。
「ゲームUIデザイナーになりたいので、効果的なポートフォリオを作りたい」と考える人に役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
ゲームUIデザインとは?
そもそも「UI」とは、User Interfaceの略語です。ゲームにおいては、表示画面や操作方法全般を指します。そのため、メニュー画面自体がUIですし、プレイ中に扱う画面上の選択ボタンや体力などの表示情報などもすべてUIの範囲です。つまりゲームUIデザインは、ゲームをプレイする上で不可欠な要素と言えるでしょう。
例えばネット通販を扱うECサイトなどの一般的なIT関係のUIデザインには、「見やすさ」や「操作のしやすさ」が求められます。ところが、ゲームUIデザインには、見やすいことや扱いやすいことだけでなく、「ゲームの世界観にマッチしたデザイン」も欠かすことができません。
そのため、ゲームUIデザイナーは、ゲームがファンタジーなのか、SFなのか、美少女モノなのかといったジャンルを意識するだけでなく、ターゲットを踏まえたデザインを行わなければなりません。
ポートフォリオとは
ここではまず「ポートフォリオ」とは何であるかを簡単に解説します。
「ポートフォリオ」という言葉には、もともと「書類入れ」や「札入れ」の意味がありますが、ゲーム業界への就職や転職活動においては、作品や過去実績をまとめたうえで、企業に採用を促すための自己アピールを行う資料として利用されています。
ポートフォリオは作品集と勘違いされがちですが、自分にとってできの良い作品を並べるだけでは就職や転職活動には十分な機能を果たしません。
得意な部分を見せつつ、スキルの幅がどの程度あるか、どんなソフトウェアを使っているか、どのくらいの処理能力があるか、といったアピールも必要だからです。
ちなみに、ゲーム会社に提出するポートフォリオに関連するコラムがありますので、ぜひ以下も参照してください。
→「【今日からできる】ゲーム会社への魅力的なポートフォリオ作成のポイントを徹底解説!」
ゲームUIデザイナー向け魅力的なポートフォリオ作成のポイント
ここからは、特にゲームUIデザイナーに向けて、魅力的なポートフォリオを作製するためのポイントを紹介します。
読みやすいレイアウトと文章量
ゲームUIデザインの重要な要素に「見やすさ」や「読みやすさ」があります。そのため、ゲームUIデザイナーを目指す人のポートフォリオが見づらく理解しにくいと、採用の候補として残りにくいでしょう。
ポートフォリオの「読みやすさ」や「見やすさ」は、使用する色やフォントに大きく左右されます。まず、色数が多すぎると見づらい印象を与えるので、3色程度にとどめましょう。また、文字情報が重要な自己紹介などのページなら、まず文字が読みやすい色を重視したうえで、それを引き立てる背景色を選びましょう。
さらに、文章量や文字数は多いほど読みづらいので、できるだけ少なくすることが重要です。とはいえ、大切な情報が伝わらなければ意味がないので、フォントサイズの使い分けや、下線の使用などで見やすさと重要情報の強調を両立することをおすすめします。
ゲームの世界観が伝わるデザイン
ゲームUIデザイナーには、ゲームの世界観や場面にあったUIデザインが要求されます。そのため、ポートフォリオに使う作品にも、どんなゲームなのかが伝わるデザインを選びましょう。
ゲームUIデザイナー向けのポートフォリオの作り方
この項目では、ゲームUIデザイナーに向けて、ポートフォリオの作り方を具体的に紹介していきます。
ゲームUIデザイナーにとってポートフォリオが重要な理由
ゲームUIデザイナーは、「User Interface」という言葉が示す通り、ユーザーとゲームをつなぐための職種です。そのため、例えば人物デザイナーやメカデザイナーよりも、ポートフォリオによる伝達力が試されます。
もちろんポートフォリオに自信作を上げるのは重要ですが、「カッコよさ」や「凄さ」、「苦労の度合い」で作品を選ぶかどうかは考えるべきです。採用担当者は、UIデザイナーに「見やすさ」や「伝わりやすさ」を求めていますから、力作であってもわかりにくい作品は評価されにくいと考えるべきです。
カッコよさ、凄さを否定するわけではありませんが、「ゲームUIデザイナーが何を求められているのか?」を踏まえて、作品作りや作品選びを進めましょう。
自己紹介ページを作る
ゲーム会社の求人にエントリーする際、デザイナー系の職種であればポートフォリオを一緒に送付するのが一般的です。そのため、ポートフォリオは口頭でフォローすることができない資料であることを、まず念頭に置きましょう。
エントリーの際には履歴書やそれに相当する内容を送ると思いますが、履歴書は生年月日や学歴、社歴などを簡潔に伝えることを目的としています。一方、ポートフォリオは色やデザインを加味することが可能なので、採用担当者にセンスやスキルを視覚的に伝えることができます。
もちろん、ゴテゴテと装飾すれば良いというわけではなく、簡潔さも忘れてはなりません。簡潔でありながら、「情報伝達」というUIデザインの目的を果たし、センスやデザイン性も備えることが重要なのです。
作品ページを作る
作品ページは自身のスキルを示す部分です。そのため、最も得意な手法で作った作品を載せるのはもちろんですが、同じようなものばかりになるのは好ましくありません。複数の作品を紹介することで、スキルやセンスの引き出しが多数あることをアピールしましょう。ただし、幅を広く見せるために一定水準に達していない作品を上げるのはNGです。
また、ゲームUIデザイナーであれば、ゲームの流れに沿って作品を紹介していくのもおすすめです。作品には、制作目的や制作時間、使用したツールや自分なりの工夫を凝らした点などの情報を添えるようにしてください。
自己PRページを作る
自己紹介とは別に、自分が得意なことや意識している作風、自分なりのこだわりなどを明記しましょう。また、将来どんなゲームを作りたいか、どのように成長していきたいかを書くのも良いですし、ゲーム業界やUIデザイナーを目指す理由などを盛り込むのもアリです。
ありきたりにならないことや、採用担当者にぜひ伝えたいことなどを考えると良いでしょう。
ゲームUIデザインに関する求人例
この項目では、ゲーム業界の転職に特化して求人情報を紹介する「G-JOBエージェント」に実際に掲載されたゲームUIデザインの求人内容を紹介します。
※ただし、ここに掲載するのはあくまでも実際の求人例であって、この求人への応募を促すものではありません。そのため、企業名や住所の詳細は伏せています。
・求人内容:ゲームアプリのUIデザイナー【フルリモート可/地方の方も可】(UI/UXデザイナー)
・募集年収:要相談
・雇用形態:正社員
・業務内容:スマートフォン向けゲームアプリのデザインをご担当していただきます。
ワイヤーフレームの構築、ゲームUI全般のデザイン、Unityへの実装、広告素材など宣伝用素材のデザインなど、ご自身のスキルや意向に応じてお願い致します。
またUIをメインにしつつイラスト、アニメーション、モデリング、エフェクトなど幅広い業務があり、仕様書に沿ったデザインをすること、より良くする為の提案や意見出しも歓迎します。
なお、適性やご希望によっては、管理職への転向も検討できますので、キャリアアップ志望の方にもおすすめです。
【主な業務内容(UIデザイナー)】
ゲームコンテンツの各種グラフィック(背景、UI、ゲームに必要な素材全般)
Unityを使用したレイアウト作成、UI設置、UX向上の為の提案、運用面の効率化、マーケットに掲載するためのアイコンやバナー作成、広告宣伝用の動画素材の作成
主な使用ソフトはPhotoshop、AfterEffects、Unityです。
・必須スキル:【必須項目】
・デザイン実務経験2~3年以上
・スマートフォンまたはコンシューマゲームにおけるUIデザインの経験
・プランナーからの企画や指示の意図をくみ、提案を兼ねてデザインできる方
・Photoshopを問題なく操作できる方
G-JOBエージェントはゲーム業界の求人を多数取り扱っており、多様な企業の中から、職種やキーワードで検索することができます。
ゲームUIデザイナーの求人も多数ありますので、ぜひ以下をご参照ください。
まとめ
ゲームUIデザイナーの業務内容やポートフォリオの基礎知識をまとめたうえで、ゲームUIデザイナーとして就職・転職活動を行う際に役立つポートフォリオの作り方をまとめました。
ゲームUIデザイナーは、ゲーム内で必要となるさまざまな表示を扱う仕事なので、その職種を目指す人にも、「必要なことをわかりやすく伝える能力」が求められます。そのため、ゲームUIデザイナーのポートフォリオは他の職種よりもハードルが高い、と考えるべきでしょう。ぜひこのコラムをしっかり読み込んで、内定を勝ち取るためのポートフォリオ作りを進めてください。