ゲーム開発で必須の言語C#とは?C#を使用するメリット・デメリットを解説


2023年4月28日

ゲーム開発をしたいなら、C#の習得は必須と言えます。C#はゲーム開発やVR開発、業務システム開発などが得意な言語です。また、多くのゲーム開発者が利用しているゲームエンジン「Unity」と関わりが深い言語なので、C#を習得しておけばゲーム開発に役立つでしょう。

 

この記事では、C#とはどのような言語なのか、C#はなぜゲーム開発で人気があるのか、C#のメリット・デメリット、習得難易度についてご説明します。ゲームエンジニアを目指す方がC#を習得すべきか悩んでいる場合は、ぜひ参考にしてみてください。

 

ゲーム開発で必須の言語C#とは

C#はゲーム開発に必須の言語と言われていますが、その理由についてご説明します。

 

安定性と開発効率が高い<

C#には安定性が高く、開発効率が良いという大きなメリットがあります。

 

C#はJavaベースのコンパイラ型言語です。ソースコードを機械が理解できる機械語に翻訳することをコンパイルと呼びますが、コンパイラ型言語では実行前にすべてのソースコードをコンパイルします。そのため実行速度が速く、安定したシステムを開発できます。

 

また、「Visual Studio」や「.NET Framework」などの開発環境が揃っており、開発効率が良い言語です。

 

マルチプラットフォーム対応

C#はMicrosoft社が開発した言語ですが、Microsoft社はiOSとAndroidのアプリを共通で作れる「Xamarin.Forms」を持つXamarin社を買収しました。その結果、WindowsOSだけでなくiOSとAndroid向け開発ができるようになりました。さらに、LinuxやMacOSにも対応したマルチプラットフォーム言語です。

 

モバイルアプリ開発を行う際には、iOS向け開発のための言語とAndroid向け開発のための言語を両方習得する必要があります。たとえば、iOS対応のためにSwiftやObjective-Cを別に習得するなどです。しかし、C#なら他の言語を習得しなくても複数のプラットフォームに対応できるのが、大きなメリットです。

 

開発コストを削減

上記でご説明したとおり、C#には「Visual Studio」や「.NET Framework」などの優れた開発環境が揃っています。

 

「Visual Studio」にはエディタ機能、テスト機能、デバッグ機能、解析機能などの必要な機能が揃っているため、開発効率を高められます。また、「.NET Framework」はWindows、MacOS、Linux、iOS、Androidなどのアプリを開発できるフレームワークです。これらの開発環境を利用すれば、さまざまなプラットフォームに対応したアプリケーションを効率良く開発できます。

 

このように、C#には効率の良い開発を行える環境が整っているため、開発コストを削減しやすいのです。

 

C#がゲーム開発で人気の理由とは?

C#はなぜゲーム開発の現場で人気が高いのでしょうか?その理由についてご説明します。

 

ゲーム開発、VRの開発で必須の言語であるため

ゲームエンジンとしてもっとも人気が高いのが、Unityです。Unityにはゲーム開発に必要なグラフィックや素材、開発環境などがそろっているので、活用すれば高品質なゲームを効率良く開発できます。なお、ゲームエンジンについては、以下の記事も併せてご覧ください。

ゲームエンジンとは?種類・特徴・メリット・ゲーム開発に必要なスキルを解説

 

Unityがあればプログラミングの知識がなくてもある程度のレベルのゲームを開発できますが、高度な機能を用いて開発するためにはC#の知識が必要です。C#の知識があれば、Unityを用いてより高品質なゲームを開発できるでしょう。

 

また、C#ならコンシューマーゲームやパソコンゲーム、スマホアプリゲームなど、あらゆるプラットフォームに対応したゲームを開発できます。そのため、C#はゲーム開発やVR開発に欠かせない言語なのです。

 

汎用性の高さと開発において多様な活用ができるため

C#はゲーム開発やVR開発に適した言語ですが、それ以外にも、組み込み開発やWebアプリ、スマホアプリ開発なども可能です。また、オブジェクト指向言語なので複数の開発者が関わりやすく、大規模開発にも向いています。

 

このようにC#は汎用性が高く、小規模開発から大規模開発まで対応可能な言語なので、習得すればエンジニアとして活躍の場が広がるでしょう。

 

C#を使用するメリット

次に、C#を使用するメリットについて見ていきましょう。

 

強力な補完機能が備わっている

C#の統合開発環境「Visual Studio」には、プログラミングをするうえで役立つ強力な補完機能があります。

 

メソッド名やクラス名がわからない場合には、名称の最初の何文字かを入力するだけで候補の一覧が表示されます。いちいち名称を調べなくてもコーディングを進められるので、大変便利です。

 

さまざまな環境のアプリが作れる

上記でご説明したとおりC#はクロスプラットフォーム対応をしているので、Windows、MacOS、Linux、iOS、Androidなどのさまざまな環境に対応した開発ができます。また、スマホアプリ、デスクトップアプリ、Webサイト、ゲームなどの幅広い分野の開発も可能です。

 

そのため、C#を一度習得してしまえば、さまざまな分野でエンジニアとして活躍できるでしょう。

 

メモリリークが起こりにくい<

C#はメモリリークが起こりにくいため、プログラミングがしやすいというメリットがあります。

 

メモリリークとは、プログラムが使用するメモリ容量が足らなくなる現象のことです。CやC++などでプログラミングする際には、メモリ領域を確保して処理を行い、最後に使用したメモリを開放する必要があります。このとき、メモリの開放を忘れることも多く、メモリリークが起きやすいのです。

 

その点、C#には自動的にメモリを解放してくれる「ガベージコレクション」という機能があるので、プログラマーがメモリ管理を意識する必要がありません。このように、C#はメモリリークによるエラーやハングが起きにくいため、プログラミングしやすい言語です。

 

汎用性が高い

C#はWindows社が開発した言語なので、当初はWindows上のみで動作する言語でした。しかし、その後開発が進められ、Windows、MacOS、Linux、iOS、Androidなどのさまざまな環境に対応するようになりました。

 

その結果、それぞれのプラットフォームに対応した開発を行うための言語を習得する必要がなく、C#のみで幅広い分野の開発ができます。

 

C#を使用するデメリット

C#はメリットが多い言語ですが、デメリットもあります。ここでは、C#のデメリットについてご説明しましょう。

 

自由度が低い

C#はコード管理がしやすくプログラミングしやすい言語ですが、その反面自由度が低いというデメリットがあります。

 

逆に、自由度が高いとエラー処理や例外処理などを自分で作り込む必要がありますが、その分プログラミングの難易度が上がります。

 

つまり、自由度の高さとプログラミングのしやすさは相反するものなので、どちらを取るかを選ぶ必要があるでしょう。C#は、ある程度自由度が下がっても安全にプログラミングを行いたい人向けの言語と言えます。

 

ミスやエラー発見に時間がかかる

これはC#に限らずコンパイラ型言語全般に言えることですが、すべてのプログラムをコンパイルして実行してみないとミスやエラーを発見できません。そのため、ミスやエラーの発見までに時間がかかるというデメリットもあります。

 

逆に、コンパイルしながらプログラムを実行するインタプリタ型言語なら、プログラミングしながらすぐに実行できるのでミスやエラーを見つけやすいです。

 

ただ、コンパイラ型言語は実行時にすでにコンパイルが終わっているので、処理速度が速いというメリットがあります。そのため、処理速度を取るか、エラーの見つけやすさを取るかという選択になるでしょう。

 

C#の習得難易度は高い?

C#の習得難易度は、普通程度と言われています。言語仕様自体は複雑な部類に入り、覚えることも多いです。しかし、開発環境の「Visual Studio」は個人用ならMicrosoft社から無償提供されています。また、メジャーな言語なので書籍や学習サイドなどが豊富なため、学習しやすい環境が揃っています。

 

そのため、言語としては難しめかもしれませんが、学習しやすい環境が整っていることから、習得難易度は普通程度と言えるでしょう。

 

まとめ

この記事では、C#とはどのような言語なのか、C#はなぜゲーム開発で人気があるのか、C#のメリット・デメリット、習得難易度についてご説明しました。

 

C#はゲーム開発やVR開発が得意な言語です。しかもクロスプラットフォーム対応をしているため、幅広い分野で役立ちます。ゲームエンジニアを目指すなら、ぜひ習得してみてください。

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