【プロが語る】ゲーム業界年収徹底解説ガイド 年収は高い?低い?


2022年11月4日

新型コロナウイルスなどの影響で、近年ゲーム業界全体の売り上げが向上し、家庭用ゲームやスマホなどでできるモバイルゲームも急速に進化しています。このような状況下で急成長している業界ですので、ゲーム業界への転職を考える人も多いのではないでしょうか。そこで本記事ではゲーム業界の会社別の年収を紹介して、さらに年収を上げる方法についても解説していきます。

 

そもそもゲーム業界とは?

一般的に娯楽のための商品・サービスを展開する産業のことを「ゲーム業界」といいます。ゲーム業界にある企業は、以前は家庭用ゲーム機器の本体や、ゲームセンターの機体などを開発・販売していました。しかし最近では、スマートフォンの普及に伴うアプリゲームやオンラインゲームの需要に応えるために、多くのベンチャー企業なども参入しています。

一時期は娯楽の多様化などが原因で、業界全体の売り上げも減少しました。しかし現在は新型コロナウイルスなどの影響もあり、自宅で楽しめる娯楽として注目、成長を続けています。そして日本のゲーム産業は世界の中でも高い技術力を誇り、世界中にそのシェアを拡大し続けているのです。

 

業界分類

最近はさまざまな種類のゲームが制作・販売されており、ゲーム業界の産業も大きく3つに分類されています。1つめはプレイステーション・Nintendo Switch・ニンテンドーDSなど特定の本体にソフトを差し込んで遊ぶ家庭用ゲームなどです。

2つめはパソコンで世界中のユーザーと繋がり、同じゲーム内で遊ぶゲームであるオンラインゲーム、3つめは自分のスマートフォンにアプリをインストールして遊ぶスマホゲームなどが挙げられます。

現在はベンチャー企業なども含めたさまざまな企業が多彩なゲームアプリを制作・販売しており、今後も成長が期待できる産業です。

 

近況・市場分析

ゲーム業界の中でも、家庭用ゲームは近年大幅に市場規模を拡大させました。新型コロナウイルスによる外出制限による、家庭用ゲームやソフトの売り上げ向上が要因になり、市場規模拡大に繋がっていったのです。現在の世界ゲーム市場は、2020年以降のパンデミックによる巣ごもり景気の影響で、今後も収益が拡大すると予測されています。そしてその売上高は2023年には2,065億ドルに達するとも言われています。

 

結果的に、この年度のゲーム関連企業の業績のほとんどがプラスになりました。また近年の業績向上を足掛かりに、さまざまなゲーム関連企業が次から次へと新たなソフトを開発・販売して積極的なマーケティングを展開しています。そしてゲーム業界は、今後さらに発展していく産業として認識されているのです。

 

出典:「グローバルゲーム マーケットレポート2021」

https://www.lab-kadokawa.com/release/detail.php?id=0141

 

ゲーム業界の平均年収ランキング

ここからは、ゲーム業界の各企業の平均年収をランキング形式で紹介していきます。

 

1位:株式会社スクウェア・エニックス・ホールディングス

主にデジタルエンタテイメント、出版、ライツ・プロパティなどの4事業を手掛けているのがスクウェア・エニックスホールディングスです。全体の収益の60%をデジタルエンタテイメント事業で賄っており、特に「ファイナルファンタジー」「ドラゴンクエスト」などのシリーズは絶大な人気を誇っています。スクウェア・エニックスホールディングスは、日本・アメリカ・ヨーロッパなどに開発スタジオや事業拠点を置いて、事業を展開している企業です。

平均年収:1,427万円

事業内容:ゲーム開発、アミューズメント施設運営・販売のデジタルエンタテイメント事業、ゲーム機器開発のアミューズメント事業

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/Company/j_id__10012076135/

 

2位:バンダイナムコホールディングス株式会社

玩具や模型などのトイホビーを中心的に事業展開している企業が、バンダイナムコホールディングス株式会社です。玩具や模型の他に家庭用ゲーム・アーケードゲーム・スマートフォンアプリゲームをメインにしたゲーム事業も展開しています。また、音楽ソフト・映像ソフト・イベント興行・アニメ制作を中心とした映像・音楽事業を中心に事業を展開しているのが特徴です。

平均年収:1,205万円

事業内容:家庭用ゲームなどの企画・開発・配信、ネットワークコンテンツの企画・開発・配信、イベント興行、映像・音楽ソフト制作・販売、アニメ制作

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__10093077543/

 

3位:ソニー株式会社

家電製品の開発・販売をはじめ、オートモーティブ関連やゲーム開発など多角的な事業を展開している企業がソニー株式会社です。ソニーではさまざまな商品を扱う傍ら、映画、音楽、金融など無形商品を扱うビジネスが特徴といえます。ゲーム業界ではPlay Stationが世界的なヒット商品となり、現在も次々と後継機が開発・販売されています。

平均年収:1,085万円

事業内容:モバイル・コミュニケーション、ゲーム&ネットワークサービス、ホームエンタテインメント&サウンド、半導体、コンポーネント、映画、金融、音楽、イメージング&プロダクツなど

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__00001222660/

 

4位:任天堂株式会社

1889年に操業を開始し、娯楽を中心としたさまざまな事業を展開している企業が任天堂です。1970年代後期に業務用と家庭用のゲーム機の開発を開始しました。その後1983年に代表的な家庭用ゲームである「ファミリーコンピューター」が大ヒットし、注目を集めました。さらに1985年には世界的な大ヒット作である「スーパーマリオブラザーズ」を発表して、世界的な企業として認識されたのです。

平均年収:989万円

事業内容:家庭用レジャー機器の開発・販売、玩具開発・製造・販売

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__10012507027/

 

5位:株式会社ディー・エヌ・エー

スマートフォン用のゲームの開発・配信をメインに、SNS運営や電子商取引などのサービスを展開している企業が株式会社ディー・エヌ・エーです。ディー・エヌ・エーの事業はモバゲーなどのソーシャルゲームのプラットフォームから始まり、現在はマンガ、EC、オークション、トラベル、遺伝子事業など幅広いインターネット事業を展開しています。

またプロ野球球団の横浜DeNAベイスターズや、プロバスケットボールチームの川崎ブレイブサンダースなどを保有しています。プロスポーツチームを所有することにより、社会的信用や知名度を獲得して幅広い事業展開に繋げている企業です。

平均年収:850万円

事業内容:モバイル向けゲーム関連サービス事業、球団運営など

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__10009954328/

 

6位:グリー株式会社

GREEが展開していた、ソーシャル・ネットワーキング・サービスを事業基盤として、世界初のモバイルソーシャルゲームを開発した企業がグリー株式会社です。現在はゲーム以外にも、アニメ事業、メタバース事業など幅広い事業を展開しています。グリー株式会社は「インターネットを通じて、世界をより良くする」というビジョンを掲げ活動している企業です。2018年からはバーチャルYouTuber(VTuber)事業にも参加を開始しました。

平均年収:820万円

事業内容:ゲーム・アニメ事業、メタバース事業、コマース事業、DX事業、投資・インキュベーション事業

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__10099277490/

 

7位:セガサミーホールディングス株式会社

セガサミーグループは、セガグループが展開していた映像制作やトイなどを開発・提供するエンタテイメント・コンテンツ事業、デジタルゲーム事業を中心とした機器開発事業などに、サミーが展開していた遊技機事業、ホテルの開発・運営などの事業を複合させた事業を展開しています。業種を問わず、幅広い事業を展開して成果を上げ続けている企業です。

平均年収:805万円

事業内容:エンタテイメント・コンテンツ事業、遊技機事業、リゾート事業など

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome.action?&id=10090532497

 

8位:コナミホールディングス株式会社

家庭用ゲーム、モバイルゲーム、カードゲームなどのデジタルエンターテイメント事業をはじめ、さまざまなジャンルの事業を展開しているのがコナミホールディングス株式会社です。エンターテイメント事業の他にもアミューズメントマシンの開発・販売を行うアミューズメント事業、スポーツ事業などを展開しています。2011年からは家庭用ゲーム関連の開発を縮小していますが、現在でも人気の高いゲームソフトを持つ企業です。

平均年収:745万円

事業内容:デジタルエンタテイメント事業、アミューズメント事業、ゲーミング&システム事業、スポーツ事業

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__00004981310/

 

9位:株式会社コーエーテクモホールディングス

「信長の野望」や「無双シリーズ」などのゲームコンテンツを中心に、世界トップクラスのエンタテイメント・コンテンツの開発を目指す企業が、株式会社コーエーテクモホールディングスです。音楽・映像ソフトなども開発し、タイアップ企画や漫画やアニメ化などのメディアミックス事業も展開しています。

平均年収:701万円

事業内容:エンタテイメント・コンテンツ開発・販売、音楽・映像ソフト開発・販売、アミューズメント事業、不動産事業

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__10100286612/

 

10位:ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社

ユーザーに安心して、長く楽しんでもらうゲームを開発することをモットーに事業展開している企業が、ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社です。中でも2002年の発表から10年以上たった「ラグナロクオンライン」は、今でも高い人気を誇っています。また、パズドラなどの人気スマートフォン専用のゲームも多数開発している企業です。

平均年収:656万円

事業内容:オンラインゲーム開発・運営

出典:https://doda.jp/DodaFront/View/CompanyIncome/j_id__10012089835/

 

ゲーム業界の平均年収を徹底解説!【2022年最新版】

ゲーム業界の平均年収は、全国の平均年収よりも高めに推移しているので、努力次第で高収入を得ることも可能です。しかし、職種によって年収の幅に大きな差が出てしまいます。では、ゲーム業界の職種別の平均年収を解説していきましょう。

 

職種別の年収

前述でも解説しましたが、ゲーム業界では職種により年収が大きく異なっています。では実際の職種別の年収を詳しく解説していきましょう。

 

・ゲームプロデューサー:平均年収571万円

各種プロジェクト、企画の統括責任者がゲームプロデューサーです。一般的にはディレクターで経験を積んでプロデューサーへと転向していきます。ゲームプロデューサーの主な仕事は、予算設定、人員配置などプロジェクト全体の管理などです。

出典:ゲームプロデューサーの仕事の平均年収は571万円/平均時給は1,802円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

 

・ゲームディレクター:平均年収400万円~700万円

ゲーム開発の監督業務を行うのがゲームディレクターです。主な役割としてクリエイターへの指示、スケジュール管理や品質管理などの業務を行います。

出典:ゲームディレクターの仕事の平均年収は542万円/平均時給は1,899円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

 

・ゲームプランナー:平均年収350万円~700万円

ゲーム全体の構成に関わるルール作成やキャラクター設定などを行う職種が、ゲームプランナーです。また業務の一環としてシナリオ作成や画面レイアウトに携わることもあります。そしてゲームプランナーは会社次第で企画担当者、ゲームデザイナーと呼ばれる職種です。

出典:ゲームプランナーの仕事の平均年収は519万円/平均時給は1,150円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

 

・ゲームプログラマー:平均年収300万円~450万円

ゲーム開発で主にプログラミング業務を担当するのが、ゲームプログラマーです。すべての工程をプログラミングし、ゲームが使用通りに動くように管理します。

出典:ゲームプログラマーの仕事の平均年収は471万円/平均時給は2,205円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

 

・ゲームデザイナー:平均年収400万円~600万円

美術系の専門学校出身者、大学での技術取得者が多い職種がゲームデザイナーです。ゲームの登場人物や背景、アイテムなどのデザイン業務に携わっていきます。

出典:ゲームデザイナーの仕事の平均年収は499万円/平均時給は1,197円!給料ナビで詳しく紹介|求人ボックス

 

プラットフォーム別の年収

ゲーム業界は職種だけでなく、担当するプラットフォームによっても年収が異なります。ではプラットフォーム別に年収を見ていきましょう。

 

・VRウェラブル端末:平均年収692.7万円

ユーザーが健康管理のために身に着ける、スマートウオッチやVirtual Reality分野などの端末の分野を指します。

 

・業務用ゲーム機:平均年収597.7万円

一般的なゲームセンターなどに設置されている、アーケードゲーム開発分野のことです。

 

・携帯型:平均年収578.2万円

ニンテンドーDS、ニンテンドースイッチ・ライト、PlayStation Vitaなど、どこにでも持ち運び可能なゲーム機の開発分野です。

 

・据置型ゲーム機:平均年収569.9万円

PlayStation、Xboxなどのテレビ画面やモニターなどで、ゲームができる家庭用ゲーム機の開発分野を指します。

 

・スマートフォン・タブレット:555.5万円

スマートフォン・タブレットで利用されるゲーム開発分野です。他の分野に比べて年収は低めですが、人気の高い職種です。

 

出典:https://cedec.cesa.or.jp/2019/docs/enquete_2019_final.pdf

 

ゲーム業界の年収は低い、高い?

ゲーム業界の平均年収は400〜600万円程度に推移し、全国平均と比較して平均的な収入です。しかしゲーム業界の中には、全国平均年収ランキング10位以内に入っている企業もあります。このようにゲーム業界は、企業や職種によって収入に差が出てしまうのが特徴的です。

結果として、高額年収を狙うのであれば、大手ゲームメーカーや開発会社に入社した方が、より高い年収を稼げる傾向にあります。またゲーム業界では、年収が個人の実績・スキルなどに反映されるケースが多いです。したがってスキルを磨いてプロデューサーやディレクターを目指していくことで高収入に繋がっていきます。

ゲーム業界は能力主義的な傾向が強く、高い技術力を持っていれば会社員としてではなくフリーランスとして高額報酬を得ることも可能です。そしてフリーランスとしてクライアントから高評価を貰えれば、ゲーム以外の幅広い案件を受注して高収入に繋げられます。前述の事項を参考に考えると、ゲーム業界の年収は自分自身の努力次第で大きく変化していくのです。

 

ゲーム業界で年収アップするためのアクションプラン

前述で解説してきたように、ゲーム業界に入社しても普通に働いているだけでは、いつまでも年収アップに繋がっていきません。しかし、実際に業界に入っても、どのように働けば年収アップに繋がるか解りませんよね。そこでここからは、ゲーム業界で年収をアップさせるためのアクションプランを解説していきます。

 

現職で役職につく

ゲーム業界でも一般企業同様に、役職につけば収入アップに繋がっていきます。たとえばゲーム業界ではプロデューサーやディレクターなどの役職に就くことで年収も向上していくのです。そして役職につくための実績を作るためにも、経験を積んでヒット作に携わっていきましょう。

ヒット作の開発で成果を残せれば、新規の大型プロジェクトに採用されたり、今後のヒット作に携わる可能性も高くなり効果的に実績を作れます。ゲーム業界は実力主義的な傾向が強いので、年収を上げるには実績を上げていくほかに手段がありません。したがって役職について収入を上げるために、少しずつでも実績を重ね、ヒット作に携われるように努力しましょう。

 

転職を検討する

勤務する会社の規模によって、年収の差が大きくなるのがゲーム業界です。したがって年収アップを狙うのであれば、現在よりも事業規模が大きな会社に転職すれば、年収アップを狙えます。福利厚生や労働環境なども、一般的には小規模企業よりも大企業の方が整備されている場合が多いです。

また大手企業では休日出勤や残業などをしても、きちんと代休で消化されますので、安心して働けます。そしてゲーム業界は全体的に経験年数の浅い勤務者が多く、業界経験年数が3年以下の人が約30%近く勤務している業界です。したがって今まで他業種で働いてきた人も、デザイナーやプログラミングなどの何らかのIT関連の経験があれば、ゲーム業界で活躍できます。

ゲーム業界は全体的に、20代・30代の若手が中心的に活躍している業界ですので、もし年収アップや転職を少しでも考えているのであれば早めの行動がオススメです。

 

まとめ

本記事でも解説してきたように、ゲーム業界の平均年収は一般企業の年収よりも高めに推移しています。福利厚生などもきちんと整備され、残業管理などに関しても徹底している企業がほとんどです。またゲーム業界は一般企業とは違い、給料体系や昇給なども実力が大きく反映されます。

 したがって自分に確かなスキルがあれば、転職によって年収を上げていくことも可能です。しかし、実際にゲーム業界に転職しようと思っても、仕事の探し方や企業の選び方などがわからない方も多いのではないでしょうか。そこでオススメなのが株式会社リンクトブレインのゲーム業界人材サービスです。ゲーム業界人材サービスを活用すれば、IT関連やゲーム業界に特化したキャリアコンサルティングのG-JOBエージェントが、求職者と企業のマッチングをサポートしてくれます。

正社員だけでなく、派遣・フリーランスなどのマッチングも手掛けるなど、ゲーム業界のさまざまなジャンルの職種のマッチングに対応しているサービスです。今後ゲーム業界への転職を考えているのであれば、G-JOBエージェントのゲーム業界人材サービスをぜひご利用ください。

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